家づくりガイド

2024.8.21

平屋

冷暖房を考える これからの空調方式について

今回は、家の空調について悩んでいる人向けの記事です。

床下エアコン?床暖房?温水式暖房?全館空調?どれがいいのか選ぶ基準がわからないという人はぜひお読みください。

弊社では独自の全館空調をおすすめしていますが、本記事ではメリットだけでなく

デメリットもしっかり説明しています。

良い点、悪い点を考えた上で、検討してください。

「各種類を解説」

床下エアコン・床暖房・全館空調それぞれの違い

 

まず床下エアコンと床暖房と全館空調について、何のことか

わからない人もいることでしょう。

簡単に説明すると

 

全館空調・・・家全体(1F/2Fすべて)を、1.2台のエアコンで冷暖房する空調システムです。工法や仕組みは会社によってさまざまです。

床暖房・・・床暖房は、床自体を熱伝導や温水で温めます。部屋単位で施工するので、リビングは暖かくても廊下は寒いということが起こります。電気代が高額

つけたけど使っていない方も多いです

床下エアコン・・・床上に設置したエアコンを床下へ吹き出し、各部屋を基礎内から温める方式です。一つのエアコンで家全体を温められる画期的な空調方式です

 

ではメリット・デメリットがあるのか、それぞれ見ていきましょう。

床下エアコン6つのメリット

  1. 温度のバリアフリー化ができるため熟睡できる
  2. 足元が冷えないため冷え性軽減
  3. 室内の壁にエアコンがないので見た目がスッキリする
  4. 風が直接当たらず乾燥しすぎない=美容にも良い
  5. 交換時も費用が安く修理が楽
  6. メンテナンス・修理対応がラク

上記6つのメリットについて、詳しく解説していきます。

メリット①温度のバリアフリー化ができるため熟睡できる

床下エアコンを採用することによって、一階の温度ムラがなくなります。

一階部分全体(リビングやホール、トイレ、お風呂など)が床下エアコンで

温められるのです。

温度のバリアフリー化によって以下のようなことがなくなります。

  • 別の部屋に入ると寒い。行きたくない部屋がなくなる
  • ヒートショック軽減
  • 熟睡快眠(室温が13度以下になると睡眠は不安定になると言われています。)

上記のようなことを防ぐことによって、ヒートショックによる事故も防げます。

床下エアコンによる温度のバリアフリー化はとても大きなメリットと言えますね。

メリット②床下から温風が出るため足元が冷えない

暖かい風は上に、あがってたまります。

通常のエアコンだと上から温風が吹きますが、すぐに上に上昇してしまうので

足元が寒いということがよくあるのではないでしょうか。

そのため、結局ストーブやこたつをつけて足元を温めなければいけないと

いうことが起こります。

床下エアコンを導入すれば、足元から暖かくなるので

真冬も快適に過ごせるということです。

メリット③室内の壁にエアコンがないので見た目がスッキリ

住みやすい家、快適な家を建てるなら、見た目ももちろん大切です。

床下エアコンにすることで、視界から隠せるため、部屋がすっきりします。

今、部屋を見渡してみてください。

通常のエアコンは必ず視界に入ってくるのでデザイン性にかけます

これがなくなるだけでも、ずいぶん部屋が広く感じますし、好きな画を飾るスペースとしても使えます。

メリット④風が直接当たらない=健康にも美容にも良い

これは床上エアコンにするか、完全に床下から温風を出すかの構造によっても差はあると思いますが、直接体に風が当たりにくくなることもあります。

直接風を受けると、冷房や暖房に限らず、疲労感や体調不良を起こすことがあります。

床下エアコンにすることで、直接風が当たらないよう対策すれば、健康にも良いと言えますね。

メリット⑤交換時も費用が安く修理が楽

当社の全館空調の導入費用は、ほかの全館空調や床暖房と比べて圧倒的に安価です。

エアコンは特別なものではなく、一般的な安価なエアコンを使用するので

数万円から導入できます。ただし、床下エアコンにするためには基礎構造や地中梁などの構造も関係してくるので、より詳細なことは資料請求いただきご覧ください。

お問い合わせ 資料請求

メリット⑥メンテナンス・修理対応がラク

床暖房や全館空調は、大掛かりな修理になります。

床暖房や温水式床暖房の故障は床を解体しなければなりません

しかし床下エアコンであれば、床下にあるエアコンだけ修理すれば良く

エアコンは一般的な安価なものです。メンテナンス性・メンテナンスコスト

が安価であることも重要です

当社では完成~10年間はエアコンの保証も付きますのでもっと安心です

床下エアコンのデメリット

弊社は床下エアコンを推奨していますが、もちろんデメリットもあります。

デメリットをよく理解していただいた上で、メリットが勝ると思ったら

床下エアコンの導入を検討してみてください。

  1. シロアリ対策を入念にする必要がある
  2. 即温度調節ができない
  3. 家の基礎性能が高い性能が必要

それぞれ具体的にどういったデメリットがあって

どんな対策が必要か解説していきます。

デメリット①シロアリ対策は特に入念にする必要がある

まず一つ目が、シロアリ問題。

床下を使った暖房だと、基礎の仕様は基礎断熱工法にする必要があります。

基礎断熱工法になるとどうなるかというと、シロアリの温床となりやすいと

言われており、シロアリが断熱材を通って、柱や壁に侵入してくると

言われています。基礎を出来るだけ一体構造(底盤と立上りを一回で

コンクリートを打つ工法)と防蟻処理

防蟻処理の仕方は色々あります。

当社の防蟻はホウ酸処理を採用しています

一般的なシロアリ保証は5~10年と短く、保証対象外と判断され保証されていない

ケースも多いと聞きます。当社の防蟻工法と保証は他社とは全く違い

「ボロンdeガード®工法」という認定工法を採用しており

5年おきに点検し「最長15年保証」をしています。

シロアリ対策をしっかりと行う事が、床下エアコンを施工するに当たって

非常に大事な要素です。知っておいてくださいね。

デメリット②即温度調節ができない

人の体感温度は違います

全館空調は家全体の空調ですので

即、温度調節は出来ません

当社の独自の全館空調では冷房の風量を

調整できるようにしています

デメリット③家の基礎性能が高い性能が必要

デメリットと言えるかどうかですが

家の性能を向上と家の気密を向上させる事です。

家全体の性能が高くないと、全館空調システムをつけても体感と

ランニングコストが増えてしまう恐れがあります。

どのくらいにしておけばよいのでしょうか

当社の標準 世界基準 HEAT20 G2グレード以上

ここで注意してもらいたいのが、家の性能はどのくらい必要か。

HEAT20(一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会)の

指針の中で表されている『 G2 』グレード以上を目指して頂きたいです。

※わたしたちはHEAT20の情報会員で、学ばせていただいています

HEAT20の指標とは??

G1<G2<G3の順に、断熱性能が高くなっていきます。

ジーワン ジーツー ジースリー

例えば広島市・出雲市は温暖な6地域に該当し、G2レベルにしようと思えば

外皮性能は0.46という数値以下

三次市などでは寒い5地域に該当し、G2レベルにしようと思えば

外皮性能は0.34という数値以下に

気候の違うエリアによって求めらる外皮性能の数値は変化します

気密性能

気密1気密測定も、必ず行ってほしい作業のひとつ。

気密 = 家の中にある隙間 のことです。

これを数値で表すとC値。この無駄な隙間を少なくするのが気密工事。

C値は、どのくらいを目安に施工するべきなのか。

当社が推奨しているのは、0.5㎠/㎡以下。

家の隙間から熱は外へ逃げていくので、エアコンの効率が悪くなります。

基本的に気密測定は必須です

義務でないからサボってもいいことではないです

全館空調このC値を測定するタイミングにもいろいろ議論がありますが、工事中でも良いですし、完成後でも良いと思います。

また、このC値について、

他社で、『モデルハウスのC値が0.2でした

から大丈夫です。』

こんな会話も聞いたことがありますが

基本全棟現場で測定するものです。

必ず、施工中のお家で測定してもらいましょう。

基礎構造

基礎の仕様がすごく大事です。

実際に見てもあまり分からない部分ではあるかもしれませんが

基礎の中の工夫が必要。

床下エアコンは基礎内を通じエアコンの暖気で

家全体を温める方式です

基礎内へ立ち上りが沢山あり過ぎると

家の隅からエアコンの空気を送り込んでも

立ち上りが邪魔をして、基礎中に空気が回らない状況になります

地中梁補強の基礎 立ち上がりが少ない

では、どういった工夫をするのか。

まず、基礎の立ち上りを減らします。

しかし、基礎の立ち上がりを減らすだけでは、当然構造的に問題が出てきます。

その問題が起こらないようにどうするか・・。

そこで、地中梁という

基礎の梁で基礎の底盤を補強します。

地中梁とは何か??

鉄筋の密集している底盤部分が地中梁

名前の通り、地中の梁です

地中梁を使って、できるだけ基礎の立ち上がりを減らし

床下の暖気をいきわたらせるように設計・施工することが重要です

基礎の構造検討をできるかどうかというのもポイント。

床下エアコンを導入するなら、通常の基礎だけではなく

地中梁を使った基礎構造の設計ができる事が肝となります

一見難しそうな内容ですが、オーナーさんが少しでも

知っておく事で業者選定しやすいと思います

 

あえて床上エアコンにしている

 

基本的に冷房は

小屋裏エアコンで冷房するのですが

どうしても暑い時は、床上エアコンで

補助的な使い方も出来る

そういったメリットもあるので

採用しています。

様々な考え方はあると思いますが

当社の全館空調の最大のメリットは

コストパフォーマンスだと思っています。

安価なエアコンで冷暖房

一軒の家で2台の掃除とメンテナンス・故障の際のコスパ

室外機が少ないため家の外観がきれい

しかし、体感は人それぞれ

使い方によっても変わるランニングコスト

本当に、理解がある方でないとおススメはしません

皆さんが最終的に判断して下さい。

まとめ:これからの家づくりの基本は高性能化

基本:全館空調採用を検討する上でも、家の性能を上げるコト。

■UA(外皮性能)値は、HEAT20のG2グレード以上が、おススメ

三次市0.34以下 出雲市0.46以下

■気密測定を必ず実施する事。最低でもC値1.0以下。

 

ただ価格だけを追求される方は採用は困難です

これらをしっかり検討した上で採用していただけたらと思います。

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著者情報

小谷 幸裕

小谷 幸裕マスダランドビル株式会社 代表取締役社長

資格:一級建築施工管理技士・二級建築士・インテリアコーディネーター
現場監督を経て住宅の高気密高断熱に対し技術職として
長く経験を積んでまいりました

2019年に代表取締役就任
2023年初のHEAT20 G2・G3の家完成
各部屋の温度差が少なく、独自の全館空調を導入した
現在実データを収集し、心地よさを検証中
2024年7度年連続
ハウスオブザイヤーインエナジー2023受賞
初の全国2位の優秀企業賞を受賞

エムズホーム
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