2023.1.01
“薪ストーブのある家”を建てる時の注意点は?火事リスクはあるの?
リゾート感漂う住まいがお好きな方から人気なアイテムが「薪ストーブ」。
ゆらゆらと揺れる炎を見ながらくつろぐ時間は格別です。
しかし、何も知らずにご自宅へ薪ストーブを設置して後悔する方も少なくありません。
そこで、今回は「薪ストーブのある家」を建てる際に知っておくべき注意点について詳しくお話しします。
島根・広島でこれから住まいづくりを始める人は、ぜひ参考にしてください。
・コストやお手入れ方法などについてしっかりと理解した上で、導入を検討しましょう。
・私たち“エムズホーム”は、「愛着の持てる住まいづくり」をコンセプトに、高性能でスタイリッシュな住宅づくりを行なっています。
「薪ストーブ」のメリットは?「ペレットストーブ」とどちらがいいの?
最近、豪雪地以外でも住宅に薪ストーブを取り入れる方が増えています。
なぜなら、薪ストーブにはたくさんのメリットがあるからです。
- ● 遠赤外線によるじんわりとした温かみがある
- ● インテリアに高級感をプラスできる
- ● 揺れる炎に癒し効果がある
- ● 停電時にも暖を取ったり調理ができる
- ● 暖房にかかる電気代が削減できる
- ● 自然燃料である薪を活用すれば、化石燃料の使用量削減につながり省エネになる
最近は、特に“省エネ暖房器具”としても注目されており、間伐材を薪として活用することは、森林の活性化や健全な森林循環にとても効果的と言われています。
そんな薪ストーブと比較検討されるのが「ペレットストーブ」です。
木質ペレットは、間伐材や製材時に発生する端材・木屑などを粉砕して乾燥し、圧縮成形したエコ燃料です。
薪と比べると、ストーブ本体や費用が安いので、導入のハードルは低いと言えるでしょう。
ただし、薪ストーブよりも火力が弱く、燃料消費も早い点には注意しましょう。
また、着火や木質ペレット燃料の炉内への送り出し、排気ファン・送風ファンの稼働に電力を使うものが多いため、停電時は使えません。
メリット | デメリット | |
薪ストーブ | 火力が強い
燃料が長持ちする 停電時でも使える |
本体・設置費用が高い
灰・煙が多い 点火・消火や火力調節を自動制御できない |
ペレットストーブ | 本体・設置費用が安い
灰・煙が少ない 点火・消火や火力調節が自動制御できる |
火力が弱い
燃料の消費が早い 停電時使えない |
逆に、“本格的に”ストーブを満喫したい方には「薪ストーブ」をおすすめします。
「薪ストーブ」のデメリット・注意点は?
メリットが注目されがちな薪ストーブですが、性質やデメリットを十分に理解しないでご自宅へ導入すると後悔してしまうかもしれません。
特別な設備機器だからこそ、事前にデメリットや注意点を理解しておくことが重要です。
そこで、ここでは導入前に知っておくべきポイントを解説します。
■ 初期費用・ランニング費用がかかる
一般的な住宅用薪ストーブは、本体価格が20万円~60万円ほどで、さらに煙突が30万円~70万円、それらの設置に20万円程度かかります。
また、薪ストーブを設置するためには、周囲の壁や床を耐熱仕様にしなくてはならず、通常の内装仕上げ工事よりも割高です。
そして、忘れてはいけないのがランニング費用。
庭の木を剪定した木材をそのまま薪として使うと煤が多く出てしまいますし、細い木材ではすぐに燃え尽きてしまいます。
そのため、ワンシーズンの間に長時間ストーブを使う場合には、大量の薪を用意しておかなくてはいけません。
薪を購入する場合には、事前に入手ルートや価格についても下調べしておくことをおすすめします。
■ 薪置き場が必要
半日程度ストーブを使い続けると、10kg以上の薪が必要になります。
それを数日分、数ヶ月分保管するには、かなりのスペースが必要です。
薪は、風通しが良く雨に当たらない場所に保管しなくてはいけないため、ガレージ内や軒下のスペースに置いたり、専用の薪小屋などを作ったりするのがおすすめです。
一般的には、薪一束のサイズは直径22.5cm・長さ36cmまたは45cm程度なので、近所で手軽に薪が買えない場合には、それを数百束保管できる場所を確保しなくてはいけません。
■ 暖まるまで時間がかかる
薪ストーブは、火を焚べてから部屋全体が暖かくなるまで、2〜3時間かかるケースも少なくありません。
広々としたLDKや吹き抜け、リビング階段がある場合にはそれ以上かかるかもしれません。
ですから、メインの暖房器具として使うというよりも、床暖房などと組み合わせ、サブ的な暖房器具として使うのがおすすめです。
■ 掃除やメンテナンスに手間がかかる
薪ストーブを使えば使うほど、炉内や煙突にはどうしても煤やタールが溜まってしまいます。
これらを放置しておくと煤やタールに引火して室内に逆流する「煙道火災」を引き起こしかねません。
ですから、最低でも年に1回、ストーブの仕様頻度が高ければ1ヶ月に1回程度、炉内や煙突内部を掃除しましょう。
煙突掃除は高所作業となるため、専門業者に依頼するのもおすすめです。
■ ご近所への配慮が必須
生木や紙ゴミなどを燃やしてしまうと、不純物を多く含んだ煙や煤が発生してしまいます。
そうなると、ご近所からクレームが出てしまうかもしれません。
ですから、住宅地で薪ストーブを使う場合は、必ずしっかり乾燥させた木材もしくは市販の薪を使いましょう。
また、薪をたくさん炉内に入れると、不完全燃焼となって黒い煙が出てしまいますので、空気がきちんと取り込めて完全燃焼できる程度に薪を入れてください。
燃料や燃やし方に気をつけたとしても、どうしても煙突から煙が出れば、火事などを心配するご近所の方もいらっしゃいます。
ですから、設置前にきちんとご近所へ挨拶を済ませ、しっかりと安全な施工をする旨を説明しておくと安心です。
■ 火傷・火事対策を取らなくてはいけない
先ほども紹介した「煙道火災」だけではなく、熱くなったストーブ本体に物が触れて発火する「輻射熱火災」へも対策を取らなくてはいけません。
また、小さいお子さんやペットのいるご家庭では、ストーブに触れられないようにしておくことが大切です。
最低でも、ストーブの周囲1m以内には余計な物を置かず、必要に応じてゲートなどで囲むと良いでしょう。
■ 十分な換気が必要
最近は“高気密”をコンセプトにしている新築住宅が多いですが、気密性が高すぎるとストーブへ十分な酸素を取り込めず、不完全燃焼を引き起こしてしまいます。
ですから、必ず24時間換気システムは稼働したままにしておきましょう。
また、ストーブに着火してから数分のうちは、その部屋の窓を少しでも開けておくことをおすすめします。
そうすることで、空気の流れができて、炉内で発生した煙がスムーズに煙突へ流れ込んでくれます。
■ 高い断熱性が必要
いくら電気を使わない薪ストーブであっても、せっかく暖まった室内がすぐに冷えてしまっては意味がありません。
ですから、やはり住宅の「断熱性」が重要なポイントになります。
一度暖まった空気をキープできるように断熱性を高めておくことで、薪の消費量を劇的に減らせます。
「火事のリスク」は高いの?
薪ストーブは他の暖房器具とは異なり、火の力で部屋を暖めます。
そのため、以下の3つの火事には十分気をつけましょう。
〈輻射熱火災〉
ストーブ本体が熱くなり、その熱が周囲のものに伝わって発火する現象
〈煙道火災〉
炉内や煙突にこびりついた煤やタールに引火して、炎が逆流してくる現象
〈低温炭化火災〉
炭化した薪が木の状態よりも低温で発火してしまう現象
これらを防ぐために薪の焚べ方やお手入れ方法を気を付けることも重要ですが、さらに確認しなくてはいけないのが、「火災防止条例」です。
ちなみに、私たち“エムズホーム”のある備北地区では、火災防止条例の中に以下のような記載があります。
第5条
ストーブ(移動式のものを除く。以下この条において同じ。)のうち,固体燃料を使用するものにあっては,不燃材料で造ったたき殼受けを付設しなければならない。
第6条
壁付暖炉の位置及び構造は,次に掲げる基準によらなければならない。
(1) 背面及び側面と壁等との間に10センチメートル以上の距離を保つこと。ただし,壁等が耐火構造であって,間柱,下地その他主要な部分を準不燃材料で造ったものの場合にあっては,この限りでない。
(2) 厚さ20センチメートル以上の鉄筋コンクリート造,無筋コンクリート造,れんが造,石造又はコンクリートブロック造とし,かつ,背面の状況を点検することができる構造とすること。(引用:備北地区消防組合火災予防条例)
つまり、火災予防条例によって、ストーブや暖炉などを設ける場合は、その周りの仕様に制限があるということです。
周囲をきちんと耐火仕様にすることによって、万が一発火した場合でも延焼のリスクを最小限に抑えられます。
エムズホームの家は「高断熱」標準仕様
私たち“エムズホーム”では、薪ストーブの効果を最大限に活かすため、ひいては、お客様の快適な暮らしを実現させるために、「断熱等級6」を標準仕様としています。
■ UA値が0.39以下
家の「室内と外気の熱の出入りのしやすさ」を表すUA値が0.39以下になるようにプランニングいたします。
特に、屋根・天井の断熱材は、高性能グラスウール310mmを使用し、冬場の寒さはもちろん、真夏に小屋裏(天井裏)に蓄えられる熱気が室内に伝わることを抑えます。
UA値が低いということは、空調効率がアップするということ。
“エムズホーム”で新築したオール電化住宅の電気代年額平均は122,640円(月額10,220円)と、省エネ性も立証されています。
■ Uw値が0.94以下
UA値が家全体の断熱性を示しているのに対して、Uw値は“窓”の断熱性を示す指標です。
窓は、外壁などよりも熱損失量が多く、重点的に断熱をしなくてはいけない場所。
ですから、“エムズホーム”では、「樹脂サッシ」+「断熱ガス入り金属膜トリプルガラス」を標準仕様としています。
ヒートブリッジ(熱橋)と呼ばれる“熱の出入り口”となりやすいアルミサッシにせず、熱伝導率の低い樹脂サッシにし、さらに最高峰の断熱性をもつトリプルガラスを入れることで、窓辺の温度差による不快感を抑え、結露の発生も防げます。
まとめ|薪ストーブで暮らしに“ゆとり”をプラスしましょう
「薪ストーブのある家」に憧れる方も多いでしょう。
しかし、使い勝手などを知らずに導入してしまうと、結局使わなくなってしまったり、後悔してしまったりするでしょう。
ですから、設置を検討する際にはメリットだけではなくデメリットについても理解を深めておくことが重要です。
私たち“エムズホーム”では、「薪ストーブのある家」はもちろん、お客様ひとりひとりに寄り添った家づくりを、豊富な知識と経験を持つスタッフがお手伝いさせていただきます。
後悔のない家を建てたいという方は、メール・お電話にてご相談ください。
広島・島根で“薪ストーブのある”家を建てたい方はエムズホームにご相談を
私たち“エムズホーム”は、広島県三次市を拠点に創業1967年から“愛着の持てる住まいづくり”をモットーに、「温熱環境」「光・空気環境」「デザイン性」を重視した高性能住宅の設計施工をしております。
【お客様への“3つのお約束”】
- 1.私たちは、ストレスなく過ごして頂ける住まいの環境を整え、豊かな暮らしへの支援をし続けます。
- 2.私たちは、健康で、安心して暮らせる家(性能)を、断熱、気密、換気、空調、通風、採光、日射等についてシミュレーションで可視化してご提案します。
- 3.私たちは、豊かに暮らすための考え方、住宅ローン、LCC(ライフサイクルコスト)、光熱費、収納、家事楽、室内環境、地域貢献等)賢く住まうための知識など)をアドバイス。理想の豊かな住まいづくりの実現を一緒に目指して参ります。
高性能住宅は、省エネで光熱費を抑えられるだけではなく、地球温暖化対策につながるなど、環境問題へも寄与できます。
一生に一度の大きな買い物である「マイホーム新築」だからこそ、“高性能 × デザイン”の両方にこだわってみませんか?
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