昨今、マイホームを建てる際に、間取りやデザインと同じくらい重要視されているのが“省エネ性”です。
環境負荷の軽減や光熱費の削減を目的に、官民で力を合わせ、様々な取り組みを行っています。
その中でも、2022年の法改正により決定したのが「断熱等級4の義務化」。
しかし、まだまだ一般の方への認知度は低く、その意味や目的を知っている方は多くありません。
そこで、今回は「断熱等級」の基礎知識から、高断熱性のある住宅の特徴についてまで詳しく解説します。
私たち“エムズホーム”の断熱標準仕様も紹介していますので、島根・広島でこれから住まいづくりを始める人は、ぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
・「断熱等級」はその建物の省エネ性を示す指標のうちの一つです。
・「断熱等級4」が今まで最上等級でしたが、2025年以降は新築住宅における“最低ライン”となります。
・私たち“エムズホーム”は、「愛着の持てる住まいづくり」をコンセプトに、高断熱・高気密でスタイリッシュな住宅づくりを行なっています。
「断熱等級」とは?
「断熱等級」とは、2000(平成12)年に制定された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(通称:品確法)」の中で定められた住宅の“断熱性能”を評価する基準で、正式には「断熱等性能等級」と言います。
元々は、等級1〜4までしかなく、2022(令和4)年3月までは、公的に認定を受けられる中では等級4が最上級でした。
しかし、同年の法改正によって、2022(令和4)年4月にはさらに上位等級である「等級5」が、10月には「等級6・7」が追加されました。
では、それぞれの性能にはどのような違いがあるのでしょうか?
ここで知っておかなくてはいけないのが、「ZEH」と「HEAT20」というキーワードです。
それぞれ、断熱等級を理解する上で重要な言葉なので、概略を紹介します。
■ ZEH
ZEH(ゼッチ)とは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称で、住宅の断熱性を高め、さらに省エネ性の高い設備機器を導入し、さらにソーラーシステムなどで自然エネルギーを創り出す住宅のことです。
(引用:経済産業省 資源エネルギー庁|ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)
実質、「消費エネルギーを±0(ゼロ)」にすることが目標で、経済産業省や国土交通省で、補助金を設けたり、ハウスメーカーも技術開発や建設を積極的に行っています。
ZEH住宅の基準は以下の通りです。
① ZEH強化外皮基準(平成28年「省エネルギー基準」を満たした上で、UA値[W/m2K]1・2地域:0.40相当以下、3地域:0.50相当以下、4~7地域:0.60相当以下)をクリアしていること
② 再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から20%以上の一次エネルギー消費量削減を達成していること
③ 再生可能エネルギーを導入(容量不問)していること
④ 再生可能エネルギー等を加えて、基準一次エネルギー消費量から100%以上の一次エネルギー消費量を削減していること
(参考:経済産業省 資源エネルギー庁|ZEHの定義(改定版) <戸建住宅>)
〈関連コラム〉
・“ZEH住宅”を後悔しないための8つの注意点・デメリットとその対策について
■ HEAT20
「一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会住宅」の略称で、住宅の設計・施工技術に関する研究調査や技術開発及びその普及に取り組んでいる団体です。
このHEAT20が、提案している断熱性能を示す指標が、「G1〜G3」で、以下のように定義付けています。
HEAT20が提案する住宅外皮水準G1~G3が目指すべきものは、住宅省エネ基準のような外皮平均熱貫流率UA値を満たすことではなく、地域区分毎に規定した下記の4つの「住宅シナリオ」を満たすことにあります。外皮平均熱貫流率UA値を満たすことは、あくまでその目安にすぎません。 「住宅シナリオ」は、室温(NEB)、エネルギー(EB)、それぞれに二つの指標で説明しています。
(引用:HEAT20|HEAT20 住宅シナリオ)
つまり、このシナリオの実現には高い断熱性が必要となり、認定を受けるために必要な外皮平均熱貫流率UA値は、高水準が求められます。
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「断熱等級」の基準であるUA値とは?
断熱等級の最も重要な基準が、UA値(外皮平均熱貫流率)です。
あまり聞き馴染みのない言葉ですが、断熱等級を理解する上で必ず知っておかなくてはいけません。
UA値は、以下の式で求められます。
ポイント
UA値は、室内と外気の熱の出入りのしやすさを表す指標で、 値が小さいほど熱が出入りしにくく、断熱性能が高いということになります。
断熱等級においては、日本を8つの地域(地域区分1〜8)に分けて、それぞれで認定基準を決めています。(参考:国土交通省|地域区分新旧表)
最も厳しい基準が設定されている北海道・夕張市などを含む地域区分1では、「等級4=0.46以下」なのに対して、現時点で最高レベルである「等級7=0.20以下」のUA値をクリアしなくてはいけません。
UA値は、サッシや断熱材の性能を示す指標としても使われていますし、各種補助金や減税措置の申請条件にもなっています。
ですから、高断熱住宅の建設には欠かせないキーワードなので、必ず覚えておきましょう。
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「断熱等級4」適合の義務化が決定!
脱炭素化社会の実現に拍車をかけるために、2022年に断熱性能に関する認定基準が大きく変更されました。
今まで最高等級であった断熱等級4に加え、等級5・6・7が追加されたのです。
それに加えて、2022(令和4)年6月に制定された「脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律」によって、2025(令和7)年からは新築住宅を対象に断熱等級4の義務化が決定したのです。
つまり、2025年以降は、新築住宅において断熱等級4が“最低ライン”になるということになります。
(引用:国土交通省)
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「断熱等級4」では不十分?寒いって本当?
先ほども紹介しましたHEAT20によると、G2グレードで「暖房期最低室温が概ね13℃を下回らないこと」(※中国地方を含んだ地域区分3〜8の場合)を基準としています。
「G2グレード = 断熱等級6」であるため、それより性能の低い断熱等級4では、暖房を使う時期の室内最低温度が13℃以下になってしまうということです。
つまり、今後義務化される「断熱等級4」をクリアしていたとしても、決して通年の室温が快適に保てるとは言えません
実際に、断熱等級4の家にお住まいの方が「寒い」と感じることは多く、特に廊下やトイレ、洗面脱衣場ではヒーターなどの暖房器具を追加しているお宅も少なくありません。
ですから、快適な住宅を建てたい方は、今後“最低基準”となる「断熱等級4」を目指すのではなく、それ以上の「断熱等級5・6・7」の性能を持った住宅を検討することをおすすめします。
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エムズホームの家は「断熱等級6」が標準仕様
私たち“エムズホーム”では、お客様の快適な暮らしを実現させるために、「断熱等級6」を標準仕様としています。
■ UA値が0.39以下
家の「室内と外気の熱の出入りのしやすさ」を表すUA値が0.39以下になるようにプランニングいたします。
特に、屋根・天井の断熱材は、高性能グラスウール310mmを使用し、冬場の寒さはもちろん、真夏に小屋裏(天井裏)に蓄えられる熱気が室内に伝わることを抑えます。
UA値が低いということは、空調効率がアップするということ。
“エムズホーム”で新築したオール電化住宅の電気代年額平均は122,640円(月額10,220円)と、省エネ性も立証されています。
■ Uw値が0.94以下
UA値が家全体の断熱性を示すのに対して、Uw値は“窓”の断熱性を示す指標です。
窓は、外壁などよりも熱損失量が多く、重点的に断熱をしなくてはいけない場所。
ですから、“エムズホーム”では、「樹脂サッシ」+「断熱ガス入り金属膜トリプルガラス」を標準仕様としています。
ヒートブリッジ(熱橋・熱の出入口)となりやすいアルミサッシにせず、熱伝導率の低い樹脂サッシにし、さらに最高峰の断熱性をもつトリプルガラスを入れることで、窓辺の温度差による不快感を抑え、結露の発生も防げます。
■ C値は0.50程度
C値とは、住宅全体の隙間面積を延べ床面積で割った値で、気密性能を評価する際に使われる指標です。
住宅の断熱性を維持するには、やはり“気密性”もポイント。
いくら断熱性が高くても、隙間風が吹き込んでしまえば、意味がありません。
一般的な高気密住宅は「C値=1」あればいいとされている中、“エムズホーム”では、断熱等級6(HEAT20・G2)の認定基準である0.5をクリアしています。
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まとめ|今後は断熱等級4はあくまでも最低ラインに
2022年3月までは最高等級であった「断熱等級4」ですが、2025年以降は新築住宅における“最低ライン”となります。
より快適な室内環境を保つためには、上位等級である「断熱等級5」以上を目指しましょう。
私たち“エムズホーム”では、「断熱等級6」を標準仕様とし、豊富な知識と経験を持つスタッフが、お客様ひとりひとりに寄り添った家づくりをお手伝いさせていただきます。
後悔のない家を建てたいという方は、メール・お電話にてご相談ください。
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私たち“エムズホーム”は、広島県三次市を拠点に創業1967年から“愛着の持てる住まいづくり”をモットーに、「温熱環境」「光・空気環境」「デザイン性」を重視した高性能住宅の設計施工をしております。
【お客様への“3つのお約束”】
- 1.私たちは、ストレスなく過ごして頂ける住まいの環境を整え、豊かな暮らしへの支援をし続けます。
- 2.私たちは、健康で、安心して暮らせる家(性能)を、断熱、気密、換気、空調、通風、採光、日射等についてシミュレーションで可視化してご提案します。
- 3.私たちは、豊かに暮らすための考え方、住宅ローン、LCC(ライフサイクルコスト)、光熱費、収納、家事楽、室内環境、地域貢献等)賢く住まうための知識など)をアドバイス。理想の豊かな住まいづくりの実現を一緒に目指して参ります。
高性能住宅は、省エネで光熱費を抑えられるだけではなく、地球温暖化対策につながるなど、環境問題へも寄与できます。
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