2022.11.30
“ZEH住宅”を後悔しないための8つの注意点・デメリットとその対策について
突然ですが、皆さんはZEHについてご存知ですか?
最近では様々なハウスメーカーが建設を行なっており、住宅展示場や関連雑誌などでもよく見かけるキーワードです。
日本政府も積極的に推進しているため、そのメリットについては理解している人も多いかもしれません。
しかし、残念ながら実際にZEHを建てて後悔している人がいるのも事実です。
そこで、今回はZEH住宅を検討している人に知っておいてほしいデメリットや注意点、それらの対策について解説します。
島根・広島でこれから省エネ住宅建設の検討を始める方は、ぜひ参考にしてください。
・ZEHの設計施工は、確かな経験と実績のある会社へ任せましょう。
・私たち“エムズホーム”は、「愛着の持てる住まいづくり」をコンセプトに、高性能でスタイリッシュな住宅づくりを行なっています。
そもそもZEHとは?
ZEHとは、「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称で、ゼロエネルギー住宅と呼ばれることもあります。
家の性能を高めて消費エネルギーを抑制し、さらに太陽光発電システムの導入によってエネルギーを作り出すことで、その住宅1棟におけるnetエネルギー(正味エネルギー)をプラスマイナスゼロにすることを目的としています。
(引用:経済産業省 資源エネルギー庁|ZEH(ゼッチ)(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは)
2016年からは、ハウスメーカーや工務店、設計事務所などに対して、受注住宅のうち半数以上をZEHとする目標を掲げた場合に「ZEHビルダー(プランナー)」として認定する試みが始まっています。
2021年に決定した「第6次エネルギー基本計画」の中では、ZEHに関して以下の内容が盛り込まれました。
- 2030年度以降に新築される住宅については、全てZEH基準を満たす省エネルギー性能を確保していることを目指す
- 2030年時点で、新築戸建住宅の6割に太陽光発電設備が設置されることを目指す
2022年3月時点では、全国で4,722社がZEHビルダーとして登録されており、その数はこれからも増えることが予想されています。
私たち“エムズホーム”は、ZEHビルダー登録制度が開始された2016年に認定を受け、それ以降ZEHの普及へ積極的に取り組んでいます。
導入前に知っておくべきデメリット&注意点とその対策は?
ZEH住宅について色々調べてみると、そのメリットは様々なメディアなどで解説されています。
しかし、まだ普及し始めて間もないこともあって、デメリットや注意点についてはそれほど触れられていません。
そこで、ここでは主なポイントについてそれぞれ詳しく解説していきます。
その① 電気代が実質ゼロになる訳ではない
ZEHについて経済産業省では「外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現した上で、再生可能エネルギーを導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅」と定義付けています。
一次エネルギーとは、石油や石炭などの火力発電、原子力発電、その他水力・地熱・太陽光発電で“電力会社から供給される”エネルギーを差します。
ZEHは、今まで一次エネルギーに頼っていた消費分を、太陽光発電などで自家発電して、“概ね”ゼロにすることが求められます。
しかし、ここで対象となるのは空調機器や給湯設備、照明器具、換気システムにかかるエネルギー量だけであり、その他の家電製品などの消費分は含まれていません。
ですから、本当に“net(正味)ゼロ”を目指すのであれは、生活に必要なその他機器の消費電力も含めた計画にしなくてはいけません。
その② デザインや間取りに制限がある
ZEHの条件として、その家の消費エネルギー量を極力抑える必要があり、高い断熱性や気密性は不可欠です。
そのため、水準を満たすために吹き抜けの広さや開口部の大きさなどに制限がある点は否めません。
特に、南面に大きな窓を設けるなど、太陽光の影響を受けやすいプランはおすすめできませんし、広々とした吹き抜け空間はどうしても空調効率を落としてしまい、ZEHの実現が難しくなる可能性もあります。
ですから、デザインや間取りにこだわる場合は、その旨を早めに伝えて、実現可能かどうかを設計者やデザイナーに相談してみましょう。
その③ 家そのものの形状や向きが制限される
ZEHには、電気エネルギーを作り出す「太陽光発電システム」の設置が欠かせません。
そのため、より効率的に発電できる場所に必要量のソーラーパネルを設置しなくてはいけないため、家の向きや屋根形状が限られてきます。
あまり複雑で分散された屋根はかけられませんし、発電効率の低い真北を避けるのが一般的です。
(引用:トーエネック株式会社)
太陽光発電を検討する人の中には、耐震性を気にする人もいますが、これについては国土交通省も「建物の耐震性には対して大きな問題をもたらすものではない」という見解を示しています。
実際に屋根にかかる荷重は300kg程度で、それが分散されるため、現行の建築基準法を満たしていれば全く心配ありません。
その④ 発電効率は敷地条件によって変わる
太陽光発電システムの発電効率は、季節によってだけではなくその土地の気候特性とも大きく関係します。
年間を通して気候が比較的安定しているかどうかや、雨や曇天が極端に多くないかなど、家を建てる地域の天気についても調べておくと良いでしょう。
メーカーの発電量データと比べて「思ったよりも少ない」となれば、なかなか“netゼロ”を達成できないからです。
総務省統計局では、都道府県別の晴天日数や降水量のデータを公開していますので、それらを参考にしてみるのも良いでしょう。
(参考ページ:都道府県データランキング|気象データ)
また、その土地があるエリアの天候特性を熟知していてZEH建設の実績がある会社に相談するのもおすすめです。
その⑤ 建設費が割高
高気密・高断熱仕様なだけではなく太陽光発電システムや、HEMS(ヘムス Home Energy Management Service)、ヒートポンプ式電気給湯器などのハイスペックな機器を導入しなくてはいけないため、必然的に建設コストは高くなってしまいます。
そのため、いくら省エネと言っても新築時に余分にかかったコストを回収するためには、最低でも10年程度かかると言われています。
ですから、売却や賃貸転用を視野に入れてそもそも10年も住むつもりはない場合には、建設コストが無駄になってしまうかもしれません。
しかし、一方で20〜30年以上長く住み続ける場合は、イニシャルコストの増加をランニングコストの削減で回収できる可能性が高いです。
その家でどのくらい住み続けるのかを十分イメージして、ZEH導入を検討しましょう。
その⑥ メンテナンスコストがかかる
様々な高性能設備機器を設置するZEHにおいては、それらのメンテナンスコストも無視できません。
IHクッキングヒーターやLED照明器具などは10〜15年、太陽光パネルは20〜25年、ヒートポンプ式電気給湯器は長くても15年程度で更新しなくてはいけないのです。
また、2016年に改正された固定価格買取制度(FIT制度)において、住宅用太陽光発電システムの定期保守点検が義務化され、その費用も定期的に発生します。
しかし、ZEHはそれらランニングコストを上回る費用メリットが見込めるため、きちんと機器整備を徹底して性能低下や故障を防ぎ、発電効率維持や消費電力抑制を意識することが重要です。
その⑦ 機器の取り扱いに慣れる必要がある
機械操作が苦手な人の中にも、ZEHを後悔している人は少なくありません。
その家の消費電力や発電量を把握してより省エネに暮らすためには、HEMSの操作などが必要となるからです。
また、最大限に効果を得るためには、スマートフォンと連携して外出先からもこまめにチェックしたり、スマートスピーカーの併用も視野に入れなくてはいけないため、“メカ嫌い”“機械嫌い”の人にとっては、最初のうちはストレスを感じるかもしれません。
しかし、各社メーカーではどなたでも操作しやすいデザインやシステム構築を意識しており、視覚的に理解できるような試みを行なっています。
(引用:Panasonic|AiSEG2(HOME IoT))
それでも機器操作に不安がある人は、導入前に体験してみることをおすすめします。
そちらである程度操作の自信がついたら、導入を検討してみてもいいかもしれません。
その⑧ 補助金を利用する場合は必ずZEHビルダーへ相談する
ZEHの普及は、国が強く推し進めている取り組みであるため、建設時には補助金の利用ができます。
国土交通省を初めとして、経済産業省や環境省が連携して、いくつかの事業を実施しています。
ただし、これらを利用するためには、「ZEHビルダーが関与(設計、建築、改修又は販売)する住宅であること」が第一条件です。
ZEHは認定ビルダーでなくても設計・建設は可能ですが、補助金利用を視野に入れている場合は、その会社がビルダー登録されているかを事前に必ず確認しなくてはいけません。
〈関連ページ〉
国土交通省|ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)、LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅関連事業(補助金)について
経済産業省資源エネルギー庁|令和4年度のZEH関連の補助事業について
環境省|令和4年度予算 及び 令和3年度補正予算 脱炭素化事業一覧
令和4年度 3省連携事業 ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス推進に向けた取り組み
ZEHにはデメリットにも勝るメリットが盛りだくさん
ここまで、デメリットや注意点に着目して解説してきましたが、ZEHにはそれを上回るメリットがあります。
後悔や失敗をしないためには、ネガティブな側面だけではなく、ポジティブなポイントについても十分理解しておきましょう。
そこで、改めてZEHのメリットを紹介します。
その① 健康で快適な暮らしが実現できる
ZEH導入に伴い、住宅の断熱性は必然的に向上します。
それによって、室温ムラや激しい温度差がなくなるので、ヒートショックなど健康被害の発生リスクが大きく軽減します。
また、居室間を移動した際の無理な体温調節や血圧の変動も抑えられるため、高齢者の方や健康面で不安を抱えている方も、安心して生活できるでしょう。
室温が安定することで、季節問わず室内が快適に保たれるため、居心地の良い暮らしを送れるようになる点も大きなメリットです。
その② 光熱費削減につながる
高気密・高断熱によって、空調コストを極力抑え、高性能設備機器によって消費電力を削減し、さらに太陽光発電によって買電力量も少なくできるため、光熱費が格段に少なくなります。
その③ 災害時でも安心して暮らせる
太陽光発電と蓄電池を設置することで、災害時に電力会社からのエネルギー供給が止まってしまっても、日光さえあれば日常生活を維持できます。
また、電気自動車も合わせて導入することで、東日本大震災の際に全国で頻発したガソリン不足などの状況にも対応できます。
その④ 住宅の価値向上が立証できる
2016年に制定されたBELS制度(建築物省エネルギー性能表示制度)において、住宅の省エネ性能が第三者機関の設けた基準に則って、公平かつ明確に評価されるようになりました。
BEI(設計一次エネルギー消費量を基準一次エネルギー消費量で除した値)が評価基準で、その数値が少なければ少ないほど省エネ性能が高いとされます。
BELS制度では、このBEI数値によって等級を☆〜☆☆☆☆☆に分類し、ZEHは☆☆☆☆もしくは☆☆☆☆☆と高い評価を得られます。
そのため、結果的に住宅売却時に高値がつく可能性が高くなる可能性があるのです。
その⑥環境問題解決に貢献できる
ZEHの普及は、地球温暖化抑制に大きな効果をもたらすと期待されています。
化石燃料を使った火力発電に頼らず、各住宅がそれぞれ自然エネルギーを活用することによって、環境負荷を軽減できるからです。
ZEHビルダーとしての“エムズホーム”6つの強み
広島県備北エリア・島根県出雲市でZEH建設をご検討中の方は、エムズホームにお任せください。
なぜなら、”6つの強み”を生かして、機能性・デザイン性・快適性の多方面で自信を持って省エネ住宅をご提供できるからです。
その① 私たちはZEHビルダー登録業者です
私たち“エムズホーム”は、ZEHビルダーの登録制度が始まった2016年当初から現在に至るまで、継続してZEHの設計施工に取り組んでいます。
ですから、これまで培った経験と豊富な知識を踏まえて、みなさんに安心していただけるZEHづくりをサポートさせていただきます。
その② 省エネ関連賞をW受賞をしています
「ハウスオブザイヤー・イン・エナジー」と「省エネ住宅特別優良企業賞」をW受賞しています。
特に、「ハウスオブザイヤー・イン・エナジー」では、2017年から2021年まで毎年、受賞し、5年連続優秀賞を受賞しており、エムズホームの提案する省エネ住宅が、公の場で評価されているのです。
その③ 省エネ設備を標準仕様としています
省エネ住宅にしたくても、ハウスメーカーによっては色々なオプションを追加しなくてはならず、結局想定していた価格よりもオーバーしてしまうことも少なくありません。
エムズホームではトリプルガラスや樹脂サッシや熱交換機を取り入れた24時間換気システムを標準仕様としています。
もちろん、家そのものの高断熱性能も標準です。
これらをベースとしているのは、快適な暮らしの実現にはこれらの要素が欠かせないと考えているから。
省エネ住宅の設計・施工に確かな実績があると自負しています。
〈関連コラム〉
エムズホーム|コラム|24時間換気システムは戸建住宅長寿命化の“要”。基礎的知識から注意点について
〈施工事例〉
エムズホーム|WORKS|M’sstyle×ZEH 酒屋町の家
エムズホーム|WORKS|Di Olive×ZEH 吉田の家
エムズホーム|WORKS|ZEH×土間×薪ストーブ 60’sstage 粟屋の家
その④ 多彩でスタイリッシュな家づくりが得意です
エムズホームは、人気のヴィンテージ・インダストリアルデザインや、自然素材の家、白を基調としたシンプルモダンな家など、デザインのテイストを限定せず、多彩でスタイリッシュな住宅を数多く手がけてきました。
アウトドア・キャンパーの方から人気のスタイルである、60’s Stage
自然素材の家×欧風なかわいい外観 M’s Style
家事や収納といった生活を快適にするDi Olive(ディ オリーブ)
省エネ性能を実現させながらもおしゃれな暮らしをしたいという方は、当社施工事例をご覧ください。
〈関連コラム〉
エムズホーム|コラム|自然素材の家のメリット・デメリット お手入れは大変?工務店が解説
その⑤ 高耐震住宅を多く設計施工しています
エムズホームは耐震性能等級3相当を標準仕様にしており、震度7程度の地震力を受けても大きく損壊しないような構造計画をコンセプトに掲げております。
さらに、オプションで制振材の設置もご用意していますので、耐震等級3以上の住宅をご希望の方におすすめです。
(※ 制振材とは、建物に伝わる揺れのエネルギーを吸収する装置で、地震による被害をさらに軽減できます。)
その⑥ 収納や防災など細部にまでこだわります
エムズホームでは、収納のプロと連携して効率的かつ使いやすい収納計画をご提案しているほか、災害時に家族4人・一週間分の食料や日用品の収納が可能な「備蓄ストッカー」を標準装備し、オプションで停電時にLDKで家族4人が生活できる分の電力自給能力を持たせた設定も可能です。
「ずっと住み続けられる住まい」、これこそ私たちエムズホームが理想とする“安心・安全な暮らし”のかたちです。
まとめ|ずっと住み続ける我が家だからこそZEHにしませんか?
ZEHは、環境負荷を軽減できるだけではなく、光熱費を削減できたり、より健康的な暮らしが送れるメリットの多い住宅です。
ただし、今までの住宅と違う点も多いため、デメリットや注意点についても十分理解してから導入することをおすすめします。
ZEHは長く住めば住むほどそのメリットを実感できます。
ですから、ずっと住み続けたい我が家にこそ、ZEHはおすすめです。
私たちエムズホームは、ZEHが普及し始めた当初から設計施工を行なっており、広島県では数多くの実績を持っています。
広島県はもちろん、島根県で省エネ住宅の建設を検討している方や、気になる疑問がある方は、メール・お電話にてご相談ください。
広島・島根で“省エネ住宅”を建てたい方はエムズホームにご相談を
私たち“エムズホーム”は、広島県三次市を拠点に創業1967年から“愛着の持てる住まいづくり”をモットーに、「温熱環境」「光・空気環境」「デザイン性」を重視した高性能住宅の設計施工をしております。
【お客様への“3つのお約束”】
- 1.私たちは、ストレスなく過ごして頂ける住まいの環境を整え、豊かな暮らしへの支援をし続けます。
- 2.私たちは、健康で、安心して暮らせる家(性能)を、断熱、気密、換気、空調、通風、採光、日射等についてシミュレーションで可視化してご提案します。
- 3.私たちは、豊かに暮らすための考え方、住宅ローン、LCC(ライフサイクルコスト)、光熱費、収納、家事楽、室内環境、地域貢献等)賢く住まうための知識など)をアドバイス。理想の豊かな住まいづくりの実現を一緒に目指して参ります。
高性能住宅は、省エネで光熱費を抑えられるだけではなく、地球温暖化対策につながるなど、環境問題へも寄与できます。
一生に一度の大きな買い物である「マイホーム新築」だからこそ、“高性能 × デザイン”の両方にこだわってみませんか?
広島県・島根県で家を建てるなら、エムズホームにご相談ください。