家づくりガイド

2023.3.10

機能性高気密・高断熱

基礎断熱と床下断熱はどう違う?

基礎断熱を後悔する理由

 

マイホーム建設を検討中の方は、よく「高気密高断熱住宅」というキーワードを目にするでしょう。

実は、この高気密高断熱住宅とは、ハウスメーカーや施工店によって選ぶ工法や仕様が異なります。

特に、基礎断熱の捉え方は会社によってそれぞれなので、一体良いのか悪いのか分からないという方も少なくないでしょう。

そこで、今回は「基礎断熱」の基礎知識や、床下断熱との違い、後悔しないためのポイントを紹介します。

居心地が良くずっと住み続けられる住まいを建てたいという方は、ぜひ参考にしてください。

 

 

この記事のポイント
■ 基礎断熱は、床下空間を室内と同様に断熱する工法です。
■ 基礎断熱を後悔しないためには、ポイントを押さえて正しく施工しなくてはならず、土地の条件によっては適さない場合もあります。
■ 私たち“エムズホーム”は、「愛着の持てる住まいづくり」をコンセプトに、高気密高断熱でデザイン性の高い家づくりを目指しています。

 

 

 

 

基礎断熱とは?床下断熱とどう違う?

基礎断熱とは?

基礎断熱とは、床下の空間も室内と捉え、基礎自体も断熱材で覆う手法を指します。

室内の温度ムラを軽減できるため、空調効率が上がる点がメリット。

比較的新しい工法で、昭和50年代に寒冷地である北海道の住宅で検証されたのが始まりです。

大きく以下の3つに分類されます。

 

●基礎外側断熱(基礎の立ち上がり外側に断熱材を貼る)

●基礎内側断熱(基礎の立ち上がり内側に断熱材を貼る)

●基礎両側断熱(基礎の立ち上がり内外両側に断熱材を貼る)

 

基礎外側断熱

「基礎外側断熱」(引用:押出発砲ポリエチレン工業会

 

基礎内側断熱

「基礎内側断熱」(引用:押出発砲ポリエチレン工業会

 

断熱効果が高いとされているのは「基礎外側断熱」と「基礎両側断熱」で、基礎の外側に断熱材を取り付けて、熱の出入りをシャットアウトします。

なぜなら、コンクリートは熱伝導率が高く熱しやすく冷めやすい特性を持っており、外気温の影響を受けやすいためです。

 

一方、同じく地面からの冷気を防ぐ「床下断熱」は、家の1階部分床下に断熱材を敷きつめる工法です。

基礎断熱よりも早くから一般的に施工されており、主に、グラスウールボードや繊維系断熱材を床下に貼り付けたり、発砲ウレタンフォームを吹き付ける方法が主流です。

ただし、古くから断熱材として使われている繊維系断熱材ですと、自重でずれ下がってしまい、床下と断熱材の間に空間が生まれ、断熱欠損(部分的に断熱が途切れ、その部分に結露が集中してしまう現象)などが起きるリスクがあります。

 

 

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「基礎断熱はやめた方がいい」そう言われてしまう理由は?

基礎断熱をやめた方がいいと言われる理由は?

概要だけ聞くと後発の基礎断熱の方が優れているように感じるでしょう。

しかし、インターネットなどで調べてみると、「基礎断熱はやめた方がいい」「基礎断熱にして後悔した」などの、ネガティブな言葉が目につきます。

では、なぜそのように言われてしまうのでしょうか?

 

 

理由① シロアリ被害に遭った

基礎断熱について色々と調べてみると、「シロアリ被害」というキーワードに行き着くかもしれません。

ここで重要なのは、基礎断熱をした全ての家がシロアリ被害を受けるという訳ではないという点です。(基礎の外側にある断熱材が被害にあうケースが多いようです)

シロアリは、太陽光の当たる明るい場所や、外気にさらされる場所を嫌う習性があるのですが、基礎外側断熱・基礎両側断熱で外側に断熱材を貼ると、断熱材の中に蟻道(ぎどう)と呼ばれる通り道を作り、基礎の上の構造体へ侵入してしまうのです。

また、基礎内側断熱の場合でも、築年数が経って基礎に隙間が開けば、そこからシロアリが侵入するリスクも考えられます。最近では北海道でもシロアリ被害があるようです

その解決策として有効なのが、断熱換気口を設置する方法です。

換気口によって床下の空気を定期的に入れ替えることで、シロアリの嫌う環境が整います。シロアリ防除対策・保証をきちんとしているかどうか?も大きな判断材料です

最近では物理的に侵入経路を防ぐ「シロアリ返し」などを設置する方法も一般的です。

防蟻材が注入された断熱材もありますが、効果は永久的に続く訳ではありません。

 

  • ・山林に近い土地や、山林を切り開いた土地
  • ・湿気の多いジメジメとした土質の土地
  • ・シロアリ防除対策・長期保証

 

このような土地に家を建てる場合は、シロアリ発生リスクが高いため、防除・保証年数なども含めてじっくり施工会社と相談しましょう。

 

 

理由② 床下がカビだらけになってしまった

コンクリートは、打設後1日も経てば水和反応(セメントと水が化学反応して凝結・硬化する現象)によって強度が現れ、住宅基礎の場合はさらに2日ほど(計3日)養生期間を取ります。

しかし、コンクリートが完全に乾く(水分が抜け切る)までには、その土地の湿度によっては半年から1年、長ければ2年以上かかる場合もあるのです。

そのため、引き渡し時には完全に乾いているように見えても、床下に湿気が溜まり、それがカビの原因となるケースは少なくありません。

解決策としては、基礎に断熱換気口をつけたり、床下エアコンを採用して室内床にガラリを付け、床下空気・室内空気を常に対流させる方法が有効とされています。

 

 

理由③ 基礎の劣化に気付けなかった

基礎断熱は、基礎を断熱材で覆うため、万が一クラック(ひび割れ)などが発生しても、それをすぐに目視で確認することができません。

これが、“基礎断熱の家はメンテナンスがしづらい”と言われる所以と言えます。

そのため、効果の高い外側に断熱材を貼る基礎外側断熱・基礎両側断熱ではなく、内側のみに断熱材を貼り基礎の状態をチェックできる基礎内側断熱を採用するケースも多いです。(エムズホームは基礎内側断熱を採用しています)

 

 

理由④ 断熱欠損だらけになった

住宅の高断熱化が進む中、多くの施工会社が基礎断熱を採用していますが、ここで気をつけなくては“断熱欠損”です。

外周基礎にのみ断熱材を貼り、内部へ枝分かれした基礎には何も処理していなかったり、細かい収まり部分に断熱材の隙間があったりすると、その部分で断熱層が途切れて、ヒートブリッジ (熱橋)となってしまいます。

すると、本体の断熱性能を発揮できないだけではなく、断熱層の切れ目から熱の出入りが集中して結露が部分的にひどくなる恐れがあるのです。

そのため、基礎断熱によるトラブルを避けるためにも、断熱に関しての施工実績の豊富な会社へ相談することが重要と言えるでしょう。

 

 

理由⑤ コストパフォーマンスが悪い

基礎断熱は一般的に通常の基礎と比べると当然のことながらコストがかかってしまいます。断熱性が高まり、快適な室内環境となる点が最大のメリットです。

工法によってコスパをあげる、コツがあるんです。

ただし、冬でもあまり寒さが厳しくない温暖な地域ですと、そこまで効果が得られない可能性も否めないと言われていますが、広島県内・島根県内は効果は大きくあります

つまり、全国どこでも基礎断熱をすればいいということではなく、立地に合わせて適切な断熱工法を選ぶことが重要だということです。

 

ポイント

マイホーム建設は、基礎断熱に限らず、設計力・知識・施工技術が豊富な会社・そのエリアの気候風土を理解した会社に相談することが重要です。

 

 

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床下エアコン・地熱利用を導入する場合は基礎断熱が必須

冬でも暖かい家

最近、採用件数が増えているのが床下エアコンです。

特に高気密高断熱住宅との相性が良く、空調効率が高く省エネなうえに、室内の温度ムラが軽減され、均一に温度調節ができます。

全館空調よりも導入コストが安い点もメリットです。

実は、この床下エアコンには基礎断熱は欠かせません。

通常の床下断熱では、床下空間は“外”として扱われますが、基礎断熱は“室内”と同じように断熱されるため、より高い空調効率が実現できるのです。

 

ポイント
床下エアコンを導入するのであれば、HEAT20(一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会)が定義しているG2グレード以上の住宅=“高気密・断熱・省エネ性能を持つ住宅”にし、特性を生かすことをおすすめします。

 

 

また、地熱利用(地中熱利用)システムを導入する場合も基礎断熱が必須です。

地中熱とは、浅い地盤中に存在する低温の熱エネルギーです。
大気の温度に対して、地中の温度は地下10~15mの深さになると、年間を通して温度の変化が見られなくなります。そのため、夏場は外気温度よりも地中温度が低く、冬場は外気温度よりも地中温度が高いことから、この温度差を利用して効率的な冷暖房等を行います。

(引用:経済産業庁・資源エネルギー省

地熱利用

(引用:地中熱利用促進協会

通年中温度がほぼ一定な地表から深さ50cm程度まで掘り下げて基礎を作り、その基礎を断熱材で覆うことで、冬は暖かい地熱によって家全体を温め、夏は逆に冷たい地熱によって家を冷やすことができます。

このように、最新の設備機器や工法を取り入れる場合も、基礎断熱がキーポイントになるのです。

 

 

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まとめ|基礎断熱は実績のある会社へ相談を

基礎断熱は、家の温度環境を均一化できる理想的な工法です。

しかし、施工に関する知識と実績がないと、思わぬトラブルを招いてしまうかもしれません。

また、基礎断熱と相性のいい設備や工法についても知っておかなくてはいけないでしょう。

つまり、基礎断熱を任せられる会社は、多方面に渡る豊富な知識と、それを実現できる施工力、実績がある会社でなければいけないということです。

私たち“エムズホーム”は、「愛着の持てる住まいづくり」をコンセプトに、高気密高断熱でデザイン性の高い家づくりを目指しています。

家づくりを実現したい方は、メール・お電話にてご相談ください。

 

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エムズホームの家は「高断熱・高気密」にこだわっています

三次市工務店

 

私たち“エムズホーム”では、お客様の快適な暮らしを実現させるために、「高断熱・高気密」を標準仕様としています。

 

 

■ UA値は最低でも0.39以下を

エムズホームは断熱等級6が標準仕様

家の「室内と外気の熱の出入りのしやすさ」を表すUA値が0.39以下になるようにプランニングいたします。

屋根断熱を採用し、夏場の暑さを遮断し、小屋裏(天井裏)を利用した小屋裏冷房を実現。

UA値が低いということは、空調効率がアップし・電気代が抑えられるということ。

“エムズホーム”で新築したオール電化住宅では、省エネ性も立証されています。

 

■ Uw値が0.94以下

エムズホームは断熱等級6が標準仕様

 

UA値が家全体の断熱性を示しているのに対して、Uw値は“窓”の断熱性を示す指標です。

窓は、外壁などよりも熱損失量が多く、重点的に断熱をしなくてはいけない場所。

ですから、“エムズホーム”では、「樹脂サッシ」+「断熱ガス入り金属膜トリプルガラス」を標準仕様としています。

ヒートブリッジ(熱橋)と呼ばれる“熱の出入り口”となりやすいアルミサッシは使用せず、熱伝導率の低い樹脂サッシにし、さらに最高峰の断熱性をもつトリプルガラスを入れることで、保温力を向上させ、窓面の寒さ暑さ、結露の発生も防ぎます。

 

 

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広島・島根で快適なマイホームを建てたい方はエムズホームにご相談を

私たち“エムズホーム”は、広島県三次市を拠点に創業1967年から“愛着の持てる住まいづくり”をモットーに、「温熱環境」「光・空気環境」「デザイン性」を重視した高性能住宅の設計施工をしております。

 

サービス一覧

【お客様への“3つのお約束”】

  • 1.私たちは、ストレスなく過ごして頂ける住まいの環境を整え、豊かな暮らしへの支援をし続けます。
  • 2.私たちは、健康で、安心して暮らせる家(性能)を、断熱、気密、換気、空調、通風、採光、日射等についてシミュレーションで可視化してご提案します。
  • 3.私たちは、豊かに暮らすための考え方、住宅ローン、LCC(ライフサイクルコスト)、光熱費、収納、家事楽、室内環境、地域貢献等)賢く住まうための知識など)をアドバイス。理想の豊かな住まいづくりの実現を一緒に目指して参ります。

 

 

高性能住宅は、省エネで光熱費を抑えられるだけではなく、地球温暖化対策につながるなど、環境問題へも寄与できます。

一生に一度の大きな買い物である「マイホーム新築」だからこそ、“高性能 × デザイン”の両方にこだわりませんか?

広島県・島根県で家を建てるなら、エムズホームにご相談ください。

 

 

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著者情報

小谷 幸裕

小谷 幸裕マスダランドビル株式会社 代表取締役社長

「夢のマイホームを実現させる」 
そんな大きな目標をめざす皆様を
心より応援するために私たちは何をすべきか?問い続けてきました。

最初は、「ご要望に沿った家を造り上げること」
でした。
それが、「ご要望を超えた家を造り上げること」
に変わり
現在の、「豊かに暮らせる家を造り上げること」
へと進化してきました。
ご要望に沿った家を造ることはもちろん大切にしなければいけませんが
本来、「家(という構造物)をつくること」が目的ではなく
いかに「豊かに暮らすことができる家をつくること」が大切なのではないかと思うのです。

私たちが掲げる経営理念
[愛着の持てる住まいづくり]には
私たちがお手伝いさせて頂いた家で、永く豊かで幸せに暮らして頂きたいという
想いが込められています。
永く豊かで幸せに暮らして頂くためには、何が必要かを問いながら
それを追求し続け、実現していくことこそが私たちの使命です



資格:一級建築施工管理技士・二級建築士・インテリアコーディネーター

エムズホーム
マスダランドビル株式会社
〒728-0013 広島県三次市十日市東三丁目3番22号
建設業許可 広島県知事許可 建設工事業(般ー28)第15560号
一級建築士事務所 広島県知事登録 18(1)第2531号
宅地建物取引業 広島県知事免許 (15)第1258号

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