家づくりガイド

2023.3.20

デザイン間取り・プランニング高気密・高断熱

採光窓とは?重要性・基礎知識や光の特性について解説

採光窓とは

 

みなさんは、住まいの「窓」について考えたことはありますか?

窓を設置する最も大きな目的が「採光」です。

部屋の印象や居心地を大きく左右します。

しかし、採光窓と聞いてもあまりピンとこない方も多いはず。

そこで、今回は「採光窓」の重要性や定義、建築基準法上での決まり、種類、その他気になる疑問について解説します。

これからマイホームを建てる方はもちろん、ご自宅をリフォーム・リノベーションしたいという方も、ぜひ参考にしてください。

 

 

この記事のポイント
■ 採光は私たちの心身に大きく影響するため、快適で健康的に暮らせる住まいには欠かせません。
■ 窓を取り付ける方角や高さなどによって、差し込む光の特性が異なります。
■ 窓計画を立てる際は、採光だけではなく、断熱性・遮熱性にもこだわりましょう。
■ 私たち“エムズホーム”は、「愛着の持てる住まいづくり」をコンセプトに、高気密高断熱でスタイリッシュな住宅づくりを行なっています。

 

 

 

 

採光はなぜ必要?

採光の必要性

「夜型の生活だからあまり採光は気にしない」そんな方もいるかもしれませんが、心身ともに健やかに暮らすためには、窓越しでも太陽の光を浴びることはとても重要です。

日光浴はセロトニンの分泌を促すため、体内時計を正したり、自律神経の乱れやストレスを軽減する効果があると言われています。

〈セロトニン〉

脳内の神経伝達物質のひとつで、ドパミン・ノルアドレナリンを制御し精神を安定させる働きをする。
(中略)
他の神経伝達物質であるドパミン(喜び、快楽など)やノルアドレナリン(恐怖、驚きなど)などの情報をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。
セロトニンが低下すると、これら2つのコントロールが不安定になりバランスを崩すことで、攻撃性が高まったり、不安やうつ・パニック症(パニック障害)などの精神症状を引き起こすといわれています。
(引用:厚生労働省

私たち人間は採光の全くない空間では、健康的な生活は送れません。

採光を確保する、つまり窓を設置するということは、換気・通気にもつながります。

日が差し込み新鮮な空気に満ちた空間は、リフレッシュできるだけではなく、集中力やモチベーションの維持に関わるとも言われています。

そのため、住宅のプランニングをする際には、平面的な間取りを検討すると同時に、採光計画についても併せて気を配らなくてはいけないのです。

 

 

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採光窓の定義は?建築基準法の決まりは?

基礎断熱をやめた方がいいと言われる理由は?

「採光」は私たちの快適かつ健やかな生活を維持するために欠かせない重要なポイントです。

そのため、建築基準法では採光に関して明確な規定があります。

(居室の採光及び換気)
第二十八条

住宅、学校、病院、診療所、寄宿舎、下宿その他これらに類する建築物で政令で定めるものの居室(居住のための居室、学校の教室、病院の病室その他これらに類するものとして政令で定めるものに限る。)には、採光のための窓その他の開口部を設け、その採光に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、住宅にあつては七分の一以上、その他の建築物にあつては五分の一から十分の一までの間において政令で定める割合以上としなければならない。

(引用:建築基準法

住宅の場合は、それぞれの居室(空間)において、床面積の1/7以上に匹敵する採光に有効な窓を設置しなくてはいけません。

 

ただし、単純に床面積から窓面積を算出するのではなく、隣地境界線までの水平距離や敷地内の別建物との距離、用途地域などから導き出される採光補正係数(光の入りやすさ)も加味します。

有効採光面積 = 窓の面積(W)×採光補正係数(A)

つまり、窓の面積=有効採光面積ではないということです。

有効採光面積が、床面積の1/7以上でなくてはいけません。

 

 

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設置位置で雰囲気が変わる?採光窓の種類

基礎断熱とは?

窓は、設置する向きや高さによって室内に差し込む光の特徴や表情が変わります。

そのため、「必要面積さえクリアしていればいい」とは限りません。

採光について検討する際には、それぞれの特徴を十分理解しておくことをおすすめします。

 

 

東向きの窓

主に朝日が差し込むので、朝気持ちよく目覚められます。

逆に、夜型で朝はゆっくり眠りたいという方にはおすすめできません。

日光を取り入れられるのは朝から正午までで、午後になると室内は薄暗くなりますが、暑い西日とは無縁です。

大きめの窓で午前中の心地よい日光をたくさん取り入れるのがおすすめです。

 

 

西向きの窓

午後から夕方にかけて日差しが強くなり、太陽の高さが低いため、窓辺だけではなく部屋の奥まで日が入ります。

朝日は全く取り込めませんし、夕方には眩しさや暑さを感じてしまうことが多いですし、紫外線が強く、床や家具などの日焼けも気になるかもしれません。

そのため、掃き出し窓などの大きな窓よりも、腰窓や小窓を設置して日光量を調節すると良いでしょう。

 

 

南向きの窓

他の方角に取り付けた窓と比べると、1日を通して最も多くの日差しを取り入れられます。

そのため、日没まで照明器具をつける必要はほとんどありませんし、インテリアグリーンにとっても良好な室内環境となります。

ただし、西向きの窓と同様に、紫外線による内装材の日焼けが気になります。

また、遮熱性のないガラスですと、室温が上がりやすく、夏には空調効率が落ちてしまう点にも注意しなくてはいけません。

ただし、西向きほど強い日差しではありませんので、明るい部屋にしたい場合には、積極的に南面へ窓を設けましょう。

 

 

北向きの窓

1日を通して直射日光が入らないため、「できるだけ明るくしたい」という場合には適しません。

「柔らかい光を取り入れたい」「通風の目的だけで十分」という方におすすめです。

ただし、太陽光によって室内を暖めることはできません。

北面に窓を設ける場合は、できるだけ天井近くの高い場所へ窓を設置して、効率よく採光しましょう。

 

 

高窓(ハイサイドライト)

ハイサイドライト

通常の壁に設置する窓を「側窓(がわまど)」と呼びますが、その中でも天井付近の高い場所に取り付ける採光窓を「高窓(ハイサイドライト)と呼びます。

外部から室内の様子を覗かれる心配がありませんし、隣家が近くに迫っている場合でも効率よく採光できます。

ただし、吹き抜けなどに設置することが多いため、こまめに開閉したり掃除したりすることは簡単ではありません。

 

 

天窓(トップライト)

天窓(トップライト)とは、屋根を一部開口して取り付ける窓です。

周辺の建物に影響されずに多くの日差しを取り入れられます。

また、周りの建物や雑多な風景ではなく、空が見えるため、開放的で気持ち良く非日常的な時間を満喫するにもぴったりです。

ただし、あまり大きくすると直射日光が気になりますし、太陽光パネルを設置できる場所が狭くなるので注意しましょう。

 

 

地窓(ローサイドライト)

ローサイドライト

最近人気が高まっているのが地窓(ローサイドライト)。

床に近い高さに設置する窓で、直射日光ではなく地面に反射した柔らかい光を取り入れられます。

また、窓の上の壁を活用しやすいため、壁面収納などを取り付けたい場所にもおすすめです。

ただし、明るさを求める場合はあまり効率的ではありませんし、断熱性がないと足元の寒さが気になります。

 

 

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「空気がこもる」「寒い」そんな悩みを“窓”で解決

冬でも暖かい家

採光ばかりに気を取られてしまうと、同じく窓を設置する目的である「通風・換気」の効果が得られないこともあります。

また、冬には窓辺の寒さが気になるというケースも少なくありません。

これらの問題を未然に防ぐためには、設置場所と仕様にまでこだわる必要があります。

 

 

換気効率を上げるためには設置場所が重要

窓を設置すれば自然と通風・換気ができると思われがちですが、設置場所によっては窓を開けても空気がこもってしまう場合があります。

風通しを重視する場合は、向かい合った壁面にそれぞれ窓を取り付けましょう。

両方を開け放つことで空気の流れが生まれ、通風効果が高まります。

どうしても向かい合った窓を設置できない場合は、 できるだけ高い位置に窓を設けましょう。

夏の湿った暑い空気は天井付近に溜まりやすいため、それをうまく排出できます。

 

 

窓辺の寒さや暑さ対策は窓の断熱性能・遮熱性能がポイント

いくら十分な採光を確保できても、冬に窓辺が寒いようでは快適とは言えません。

また、夏の日差しによる暑さが気になり、結局カーテンを閉めたままにしてしまう方も少なくありません。

これらの悩みを解決するのが、窓サッシと窓ガラスの仕様です。

冬の寒さを解消するためには、「樹脂製などの断熱サッシ+複層断熱ガラス」がおすすめです。

寒さの軽減だけではなく、室内外の温度差による結露も防げますし、空調効率もぐんと高まります。

 

窓の断熱性

(引用:YKKap

 

夏の日差しによる暑さを軽減したい場合には、「遮熱ガラス」を取り入れましょう。

断熱ガラスと混同してしまう方も多いですが、実はその仕組みは全く異なります。

 

遮熱と断熱

(引用:YKKap

それぞれ設置する方角や大きさ、位置などによって、適切な仕様を選ぶことがポイントです。

 

 

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まとめ|採光窓が室内の快適さを左右します

採光は、私たちが快適かつ健やかに生活する上で欠かせない要素です。

そのため、建築基準法でも採光窓の面積が決められており、その条件をクリアしつつ間取りやデザインとのバランスを考えなくてはいけません。

窓を設置する方角や高さによって差し込む光の特性や表情が異なるため、それぞれ使い分けることがポイントです。

効率よくデザインを損ねない採光計画を立てるには、る豊富な知識と、それを実現できる施工力、実績が必要です。

私たち“エムズホーム”は、「愛着の持てる住まいづくり」をコンセプトに、高気密高断熱でスタイリッシュな住宅づくりを行なっています。

快適なマイホームづくりを実現したい方は、メール・お電話にてご相談ください。

 

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エムズホームの家は「高断熱・高気密」にこだわっています

三次市工務店

 

私たち“エムズホーム”では、お客様の快適な暮らしを実現させるために、「高断熱・高気密」を標準仕様としています。

 

 

■ UA値が0.39以下

エムズホームは断熱等級6が標準仕様

家の「室内と外気の熱の出入りのしやすさ」を表すUA値が0.39以下になるようにプランニングいたします。

特に、屋根・天井の断熱材は、高性能グラスウール310mmを使用し、冬場の寒さはもちろん、真夏に小屋裏(天井裏)に蓄えられる熱気が室内に伝わることを抑えます。

UA値が低いということは、空調効率がアップするということ。

“エムズホーム”で新築したオール電化住宅では、省エネ性も立証されています。

 

 

■ Uw値が0.94以下

エムズホームは断熱等級6が標準仕様

 

UA値が家全体の断熱性を示しているのに対して、Uw値は“窓”の断熱性を示す指標です。

窓は、外壁などよりも熱損失量が多く、重点的に断熱をしなくてはいけない場所。

ですから、“エムズホーム”では、「樹脂サッシ」+「断熱ガス入り金属膜トリプルガラス」を標準仕様としています。

ヒートブリッジ(熱橋)と呼ばれる“熱の出入り口”となりやすいアルミサッシにせず、熱伝導率の低い樹脂サッシにし、さらに最高峰の断熱性をもつトリプルガラスを入れることで、窓辺の温度差による不快感を抑え、結露の発生も防げます。

 

 

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広島・島根で快適なマイホームを建てたい方はエムズホームにご相談を

私たち“エムズホーム”は、広島県三次市を拠点に創業1967年から“愛着の持てる住まいづくり”をモットーに、「温熱環境」「光・空気環境」「デザイン性」を重視した高性能住宅の設計施工をしております。

 

サービス一覧

【お客様への“3つのお約束”】

  • 1.私たちは、ストレスなく過ごして頂ける住まいの環境を整え、豊かな暮らしへの支援をし続けます。
  • 2.私たちは、健康で、安心して暮らせる家(性能)を、断熱、気密、換気、空調、通風、採光、日射等についてシミュレーションで可視化してご提案します。
  • 3.私たちは、豊かに暮らすための考え方、住宅ローン、LCC(ライフサイクルコスト)、光熱費、収納、家事楽、室内環境、地域貢献等)賢く住まうための知識など)をアドバイス。理想の豊かな住まいづくりの実現を一緒に目指して参ります。

 

 

高性能住宅は、省エネで光熱費を抑えられるだけではなく、地球温暖化対策につながるなど、環境問題へも寄与できます。

一生に一度の大きな買い物である「マイホーム新築」だからこそ、“高性能 × デザイン”の両方にこだわってみませんか?

広島県・島根県で家を建てるなら、エムズホームにご相談ください。

 

 

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著者情報

小谷 幸裕

小谷 幸裕マスダランドビル株式会社 代表取締役社長

資格:一級建築施工管理技士・二級建築士・インテリアコーディネーター
現場監督を経て住宅の高気密高断熱に対し技術職として
長く経験を積んでまいりました

2019年に代表取締役就任

2023年初のHEAT20 G2・G3の家完成
各部屋の温度差が少なく、独自の全館空調を導入した
現在実データを収集し、心地よさを検証中
2024年7度年連続
ハウスオブザイヤーインエナジー2023受賞
初の全国2位の優秀企業賞を受賞

エムズホーム
マスダランドビル株式会社
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建設業許可 広島県知事許可 建設工事業(般ー28)第15560号
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