家づくりガイド

2023.4.01

ZEH注文住宅間取り・プランニング高気密・高断熱

“パッシブデザイン”のメリット・デメリットは?アクティブデザインとの融合についても

パッシブデザインとは?

 

最近、色々なハウスメーカー・工務店が住まいのコンセプトとして掲げている「パッシブデザイン」。

私たち“エムズホーム”にも、数多くお問い合わせいただきます。

しかし、なんとなく「環境に優しい」というイメージ以外は、あまり知らないという方もいるでしょう。

そこで、今回は「パッシブデザイン」のメリット・デメリットや、住宅への取り入れ方について詳しく解説します。

パッシブデザインと比較される「アクティブデザイン」についても併せて解説しますので、これからマイホームを建てる方や、ご自宅をリフォーム・リノベーションしたいという方も、ぜひ参考にしてください。

 

 

この記事のポイント
■ パッシブデザインとは、自然エネルギーを活用し、室内環境を快適に保つことを目的とした設計手法です。
■ アクティブデザインとうまく融合させることで、より住宅の省エネ性を高められます。
■ 私たち“エムズホーム”は、「愛着の持てる住まいづくり」をコンセプトに、高気密・高断熱でスタイリッシュな住宅づくりを行なっています。

 

 

 

 

パッシブデザインとは?

採光の必要性

パッシブデザイン(英:PASSIVE DESIGN)を直訳すると、「受動的なデザイン」という意味になります。

そもそも、パッシブデザインは「パッシブハウス」から派生して生まれた言葉で、その始まりは1991年にまで遡ります。

ドイツの物理学者であるファイスト博士が提唱した住宅づくりの理念で、“最小限のエネルギーと自然エネルギーを活用して快適に過ごせる室内環境を作る”ことがコンセプトです。

 

床も壁も天井も高断熱と高気密。魔法瓶のような家は、冬は暖気を、夏は冷気を逃しません。

 

ー 高性能な複層窓。
南向きの大きな窓は、冬は太陽熱を取り込む優秀な暖房がわり。
北側の高い窓は、夏の熱気を逃がす道。
景色良好、家を明るく保ちます。

 

ー 計算されつくした庇(ひさし)。
冬の低い太陽は、庇をくぐり抜けて、家を暖めます。

 

ー 熱交換換気システム
空気はいつもきれいなのに、熱だけリサイクル。
これで吸気口から冷たい外気が入ってくることもありません。

 

→燃費がいい、環境にいい、デザインもいい、長持ちする、ハイブリッドな家。

エアコン一台でも家全体が暖かい。
それがパッシブハウスです。

(引用:一般社団法人 パッシブハウス・ジャパン

 

実は、パッシブハウスと呼べる住宅は日本でもほんのひと握りしかありません。

なぜなら、一般社団法人 パッシブハウス・ジャパンに加盟している省エネ建築診断士による設計でなくてはならず、さらに省エネに関する厳しい数値基準をクリアしなくてはいけないからです。

そこで生まれたのが、「パッシブデザイン」。

パッシブハウスの理念をデザインや間取りに生かす考え方です。

 

主なポイントは6つあります。

 

  • 1. 外皮(屋根・壁・床など)の断熱性を高める
  • 2. 空気の漏れをなくす
  • 3. 熱橋(ヒートブリッジ)をなくす
  • 4. 断熱・保温性能のある開口部(窓・ドア)を設置する
  • 5. 季節によって太陽エネルギーを取り込みやすい・遮りやすい構造(庇・軒など)
  • 6. 熱交換気システムの採用

 

「夏には涼しく冬には暖かい」室内環境を、極力電気エネルギーに頼らず整えることが最終目的です。

 

パッシブデザインは、一つの間取り・設えでも、夏と冬とでは全く違う効果を生み出す点が大きな特徴。

 

これらの効果によって、快適・省エネ・光熱費削減を実現できます。

 

〈夏は“涼しく”〉

  • ・暑い日差しを軒やひさしで遮り、室内に伝えない
  • ・自然の風を取り入れて体感温度を下げる
  • ・高気密・高断熱性能で、外の熱さを室内に伝えず、室内の涼しさを逃さない
  • ・熱交換気システムにより、冷房の熱損失を最小限に抑えながら換気量を確保する
  • ・家全体の蓄熱性を高め、一度涼しくなったら温まりにくくする

 

〈冬は“暖かく”〉

  • ・冬の暖かい日差しを室内に取り込んで室温を上げる
  • ・高気密・高断熱性能で、外の寒さを室内に伝えず、室内の暖かさを逃さない
  • ・熱交換気システムにより、暖房の熱損失を最小限に抑えながら換気量を確保する
  • ・家全体の蓄熱性を高め、一度温まったら冷めにくくする

 

 

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パッシブデザインのメリット・デメリットは?

基礎断熱をやめた方がいいと言われる理由は?

 

自然エネルギーを取り入れて室内環境を快適に整えるパッシブデザインですが、具体的には私たちの暮らしにどのようなメリットをもたらしてくれるのでしょうか?

そして、デメリットはあるのでしょうか?

それぞれ見ていきましょう。

 

 

メリット

パッシブデザインはできるだけ電気エネルギーに頼らず自然エネルギーを活用することがメインコンセプトです。

そのため、空調するための光熱費が抑えられます。

つまり、結果的には地球温暖化の原因となる二酸化炭素などの温室効果ガス排出量抑制に貢献できるということです。

また、高断熱になるということは、室内の温度ムラが軽減でき、ヒートショック・ウォームショックなどの健康リスクも減らせるので、快適で健やかな生活が実現できます。

 

 

デメリット

一番大きな懸念点は、「建設コスト」です。

高気密・高断熱にするため、高性能の断熱材や断熱サッシなどの建材を使わなくてはいけません。

ただし、最近は一般的な新築住宅でも高気密・高断熱化が当たり前になりつつありますし、2025年には戸建住宅への“省エネ義務化”が決定しているため、その価格差は縮まりつつあります。

また、電気代が値上がりし続けている昨今においては、高めの建設コストをかけてでもパッシブデザインを取り入れることは、長い目で見れば決して損とも言い切れません。

 

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最近は“パッシブデザインとの融合”を実現した住宅も

基礎断熱とは?

パッシブデザインと比較される設計手法が「アクティブデザイン(英:ACTIVE DESIGN)」です。

パッシブが“受動的”という意味なのに対して、アクティブは“能動的”を意味します。

建築設計においては、最先端技術や高性能設備機器を積極的に取り入れて省エネルギー化を目指す手法です。

主な方法は以下の通りです。

 

  • ・太陽光発電システムの導入
  • ・太陽熱利用給湯システムの導入
  • ・高省エネ性設備機器の導入
  • ・ヒートポンプ給湯器の導入
  • ・全館空調システムの導入
  • ・ホームオートメーション(HA)システムの導入

 

これら最先端技術を取り入れて、環境に優しくサスティナブルな住宅を目指します。

“パッシブ”と“アクティブ”は、全く正反対の意味を持ちますが、設計手法においてはアプローチの違いだけであり、ゴールは同じです。

パッシブデザイン・アクティブデザイン両方とも、消費エネルギー量を減らして環境負荷を抑えることが目的。

それぞれの“いいところどり”をし、うまく融合させることで、高い省エネ効果が得られ、それぞれのメリットを十分発揮できます。

ですから、どちらかに拘らず「いいものは全て取り入れる」考えこそ、究極の省エネ住宅を生み出すと言えるのではないでしょうか。

 

 

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まとめ|パッシブデザイン・アクティブデザインの“いいところどり”がおすすめ

パッシブデザインと聞くと、何か先進的で画期的な方法のように感じるかもしれませんが、日本住宅で古くから行われてきた太陽熱の調節や自然風を取り入れることが基本です。

“自然エネルギーの活用”は、地球環境への負荷を軽減するだけではなく、光熱費削減という生活に直結するメリットももたらします。

さらに省エネ性を上げたい場合には、太陽光発電システムなどのアクティブデザインとうまく融合させる方法がおすすめです。

パッシブデザイン・アクティブデザインの良いところを組み合わせ、地球にも住まい手にも優しい住宅を作ってみませんか?

私たち“エムズホーム”は、「愛着の持てる住まいづくり」をコンセプトに、高気密・高断熱でスタイリッシュな住宅づくりを行なっています。

快適なマイホームづくりを実現したい方は、メール・お電話にてご相談ください。

 

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エムズホームの家は「高断熱・高気密」にこだわっています

三次市工務店

 

私たち“エムズホーム”では、お客様の快適な暮らしを実現させるために、「高断熱・高気密」を標準仕様としています。

 

 

■ UA値が0.39以下

エムズホームは断熱等級6が標準仕様

家の「室内と外気の熱の出入りのしやすさ」を表すUA値が0.39以下になるようにプランニングいたします。

特に、屋根・天井の断熱材は、高性能グラスウール310mmを使用し、冬場の寒さはもちろん、真夏に小屋裏(天井裏)に蓄えられる熱気が室内に伝わることを抑えます。

UA値が低いということは、空調効率がアップするということ。

“エムズホーム”で新築したオール電化住宅では、省エネ性も立証されています。

 

 

■ Uw値が0.94以下

エムズホームは断熱等級6が標準仕様

 

UA値が家全体の断熱性を示しているのに対して、Uw値は“窓”の断熱性を示す指標です。

窓は、外壁などよりも熱損失量が多く、重点的に断熱をしなくてはいけない場所。

ですから、“エムズホーム”では、「樹脂サッシ」+「断熱ガス入り金属膜トリプルガラス」を標準仕様としています。

ヒートブリッジ(熱橋)と呼ばれる“熱の出入り口”となりやすいアルミサッシにせず、熱伝導率の低い樹脂サッシにし、さらに最高峰の断熱性をもつトリプルガラスを入れることで、窓辺の温度差による不快感を抑え、結露の発生も防げます。

 

 

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広島・島根で快適なマイホームを建てたい方はエムズホームにご相談を

私たち“エムズホーム”は、広島県三次市を拠点に創業1967年から“愛着の持てる住まいづくり”をモットーに、「温熱環境」「光・空気環境」「デザイン性」を重視した高性能住宅の設計施工をしております。

 

サービス一覧

【お客様への“3つのお約束”】

  • 1.私たちは、ストレスなく過ごして頂ける住まいの環境を整え、豊かな暮らしへの支援をし続けます。
  • 2.私たちは、健康で、安心して暮らせる家(性能)を、断熱、気密、換気、空調、通風、採光、日射等についてシミュレーションで可視化してご提案します。
  • 3.私たちは、豊かに暮らすための考え方、住宅ローン、LCC(ライフサイクルコスト)、光熱費、収納、家事楽、室内環境、地域貢献等)賢く住まうための知識など)をアドバイス。理想の豊かな住まいづくりの実現を一緒に目指して参ります。

 

 

高性能住宅は、省エネで光熱費を抑えられるだけではなく、地球温暖化対策につながるなど、環境問題へも寄与できます。

一生に一度の大きな買い物である「マイホーム新築」だからこそ、“高性能 × デザイン”の両方にこだわってみませんか?

広島県・島根県で家を建てるなら、エムズホームにご相談ください。

 

 

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著者情報

小谷 幸裕

小谷 幸裕マスダランドビル株式会社 代表取締役社長

資格:一級建築施工管理技士・二級建築士・インテリアコーディネーター
現場監督を経て住宅の高気密高断熱に対し技術職として
長く経験を積んでまいりました

2019年に代表取締役就任
2023年初のHEAT20 G2・G3の家完成
各部屋の温度差が少なく、独自の全館空調を導入した
現在実データを収集し、心地よさを検証中
2024年7度年連続
ハウスオブザイヤーインエナジー2023受賞
初の全国2位の優秀企業賞を受賞

エムズホーム
マスダランドビル株式会社
〒728-0013 広島県三次市十日市東三丁目3番22号
建設業許可 広島県知事許可 建設工事業(般ー28)第15560号
一級建築士事務所 広島県知事登録 18(1)第2531号
宅地建物取引業 広島県知事免許 (15)第1258号

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