2023.1.20
災害に強い防災に特化した家とは?10のポイントを解説
日本は季節を問わず自然災害の被害を受ける可能性のある“災害大国”。
だからこそ、住まいへの防災対策は欠かせません。
しかし、新築住宅を建てたり既存住宅をリノベーションする際に、どのようなポイントを押さえればいいか分からない方も多いでしょう。
そこで、今回は「防災に特化した家」にするためのチェックポイントを紹介します。
島根・広島でこれから住まいづくりを始める人は、ぜひ参考にしてください。
■ 防災に特化した住宅にするためには、構造・間取り・設備・仕様において押さえるべきポイントがあります。
■ 私たち“エムズホーム”は、「愛着の持てる住まいづくり」をコンセプトに、高性能でスタイリッシュな住宅づくりを行なっています。
日本の住宅は常に災害と隣り合わせ
みなさんもご存知の通り、日本は世界でも稀な“災害大国”です。
地形・地質・気象特性において、季節を問わず厳しい環境下にあるため、日本人の防災意識は特に高いと言われています。
(洪水・土砂災害が発生しやすい国土)
全国土の約7割を山地・丘陵地が占めており、世界の主要河川と比べ、標高に対し河口からの距離が短く、急勾配であり、降った雨は山から海へと一気に流下する。このような国土条件において、梅雨や台風により大雨が降ることで、洪水や土砂災害がたびたび発生している。
(地震・火山活動が多い国土)
我が国は、地震、火山活動が活発な環太平洋変動帯に位置している。国土面積は世界の0.25%という大きさながら、地震の発生回数は、世界の18.5%と極めて高い割合を占めている。また、世界には約1,500の活火山があると言われているが、我が国にはその約1割が集まり、日本は世界有数の火山国となっている。
(引用:国土交通省|我が国を取り巻く環境変化)
2019(令和元)年の間だけでも、地震・河川氾濫・台風・崖崩れなどの自然災害を受けた世帯数は、48,343件にも及びます。(参考:総務省統計局)
この現状に拍車をかけているのが、「地球温暖化」。
気象庁の調査によると、世界の平均気温は19世紀の後半以降、100年当たり0.74℃上昇しているという結果が出ています。
(引用:気象庁|世界の年平均気温)
これだけでも気候に影響があると言われていますが、注目すべきなのは日本における平均気温の上昇率です。
なんと、日本の年平均気温は世界の上昇率を上回る推移を続けており、1.3℃程度上昇し続けています。
(引用:気象庁|日本の年平均気温)
この気候変動によって、洪水や土砂災害を引き起こす大雨・短時間強雨の発生率が増加しています。
(大雨や短時間強雨の発生推移)
我が国では、洪水や土砂災害を引き起こす大雨や短時間強雨の回数が増加している。大雨について、日降水量が200mm以上となる年間の日数を「1901年から1930年」と「1990年から2019年」で比較すると、直近の30年間は約1.7倍の日数となっており、長期的に増加している。また短時間強雨について、1時間降水量が50mm以上となる年間の回数を「1976年から1985年」と「2010年から2019年」で比較すると、直近の10年間は約1.4倍の発生回数となっており、同様に長期的に増加している。
(引用:国土交通省|我が国を取り巻く環境変化)
つまり、日本での自然災害発生のリスクは気候変動と共に、どんどん上昇しているということです。
台風・地震に強い“防災に特化した家”10のチェックポイント
では、「災害に強い家」「防災に特化した家」とは、どのような住宅なのでしょうか。
ここでは、主なポイントを10個紹介します。
■ 地盤が硬い・地盤改良している
世界で発生している地震の約20%が日本国内のものであるというデータもあるほど、日本は地震被害と隣り合わせの国です。
また、水が豊富で河川の数も多く急勾配なので、雨が降り始めると一気に水位が上がって洪水リスクが高いという特徴もあります。
そのため、住宅を建てる際には、その土地の地盤調査をしっかりと行い、適切な地盤改良工事を施さなくてはいけません。
■ シンプルな形状である
地震や台風の影響で家が揺れたことで、住宅が破損する可能性は否定できません。
一般的に、家の間取りがシンプルで「四角い家」ほど、揺れに強いと言われています。
なぜなら、揺れの力が分散しやすく、部分的な負荷がかかりにくいからです。
逆に、複雑な形状の平面計画や、オーバーハング(外壁面が一部飛び出た間取り)のある家は、ねじれや歪みが発生しやすく、地震力・台風力の影響が局所的にかかりやすくなってしまう可能性もあります。
より災害に強い家にするためには、その規定よりもさらに小さな数値を目指すことが肝心です。
■ 耐震性が高い
平面計画以外にも、構造体の仕様によってより耐震性を高めることが重要です。
住宅の耐震性能を評価する上で最も用いられているのが、2000年に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律(通称:品確法)」の中で定められている「耐震等級」です。
耐震等級1 | 建築基準法で定められている最低レベルの耐震力を持つ |
耐震等級2 | 建築基準法で定められている最低レベルの1.25倍の耐震力を持つ |
耐震等級3 | 建築基準法で定められている最低レベルの1.5倍の耐震力を持つ |
耐震等級が高ければ高いほど地震の被害を最小限に抑えることができます。
※公的な等級認定はオプションです。
〈関連コラム〉
〈地震に強い家を建てたい方必見〉“耐震等級”の基礎知識から重要性について
■ 断熱性・気密性が高い
災害時、十分なインフラ(電気・ガス・水道)が確保できないことも想定しておかなくてはいけません。
冷暖房がストップしてしまい、家の中が極端に暑く・寒くなってしまうと、健康被害を引き起こしてしまうリスクが高まります。
まだ記憶に新しい2011年に発生した東日本大震災においても、避難場所や病院、住宅のライフラインが途切れたことで、避難所入所者や自宅避難者が低体温症を引き起こし、高齢者の方の中には、肺炎や基礎疾患の悪化によって重篤化した事例が数多く報告されています。
こういった災害時のインフラ機能停止に備えて、住宅の断熱性・気密性を高めておくことがとても重要となります。
空調機器に頼らずに生活するのに支障がない室温を保てる仕様にしておけば、いざという時も安心です。
高気密・高断熱は、災害時の備えとしてだけではなく、省エネでエコな住宅を実現できます。
■ 備蓄力がある
災害時にご家族が当面の間生活を維持できるように、日用品や食料品、飲料水などを備蓄しておかなくてはいけません。
そのため、それらをしまう場所を用意しておく必要があります。
最低でも、食料品・飲料水は3日分、大規模地震の発生リスクがあるエリアは、1週間以上のものを備蓄しておくことが推奨されています。
大災害発生時、公的な支援物資はすぐに届かないかもしれません。コンビニなどのお店にも人が殺到し、すぐに商品が無くなるかもしれません。そのため、ご家庭で非常食等の防災グッズを備える事はとても重要です。これまで、備蓄は3日分あれば十分と言われていましたが、非常に広い地域に甚大な被害が及ぶ可能性のある南海トラフ巨大地震では、「1週間以上」の備蓄が望ましいとの指摘もあります。
(引用:内閣府|できることから始めよう!防災対策)
玄関やリビング付近など、生活空間と近く取り出しやすい場所に備蓄場所を確保しましょう。
■ 複数の避難経路があり廊下が短い
地震などの被害を受けた場合、いつも出入りしている玄関ドアが使えるとは限りません。
そのため、複数の避難経路を作っておきましょう。
ただし、複雑で狭い廊下を通らなくてはならず、なかなかそこまで辿り着けないようでは意味がありません。
できるだけ廊下のない平面計画にするか、どうしても必要な場合は複数人が行き来できる十分な幅を確保してください。
足元に物が散乱する可能性がある地震時においては、さらに広い廊下にしておくと安心です。
■ 回遊性のある間取りである
避難経路の数や廊下の幅だけではなく、もう一つ重要なポイントがあります。
それは、「行き止まりを極力作らない」ということ。
災害時には、いつも通り家の中を移動できる保証はなく、半壊や家具の転倒によって部屋などへのアクセス経路を断たれてしまうことも想定しましょう。
動線の行き止まりを作らず、家の中に“円”があるような回遊性のある間取りが理想的です。
■ 自家発電ができる
災害時に真っ先に遮断されるライフラインが「電力」ですが、オール電化住宅の場合ですとそれでは日常生活を送ることすら困難になってしまうでしょう。
東日本大震災の場合は、地震直後の停電発生から3日で約80%が復旧、8日で約94%が復旧したと言われていますが、甚大な被災を受けたエリアでは3ヶ月以上かかったという事例もあります。
また、それほど被害が大きくない地域でも、輪番停電・計画停電を余儀なくされる可能性も否めません。
それらに備えて、生活に必要な電力を自家発電できる設備も整えておくと安心です。
太陽光発電システムや蓄電池などを備えれば、電力会社からの供給がストップしても、最低限の生活は送れます。
それらを活用したい方は、私たちまでお問合せください。
■ 薪ストーブを設置する
最近、一般住宅に薪ストーブを設置する事例が増えています。
温かみのあるそのデザインはさることながら、停電時に暖を取ったり簡単な調理をしたりすることもできるため、防災面からも注目されています。
先ほどもお話しした通り、災害時の低体温症は最悪の場合命の危険にもつながります。
そのため、万が一に備えて是非薪ストーブの導入をご検討ください。
「うまく使えるか不安」「どうやってインテリアに取り込めるのかイメージが湧かない」という方は、メール・お電話にてご相談ください。
〈関連コラム〉
“薪ストーブのある家”を建てる時の注意点は?火事リスクはあるの?
■ 造作家具を取り入れる
過去の大地震において、家具の転倒で逃げ場を失い被害に遭われた方が多数いらっしゃいます。
平成7年1月17日午前5時46分、兵庫県南部を襲った直下型地震は、マグニチュード7.3、震度7を記録、死者行方不明者は6千人を超えました。また、負傷者は4万3千人を数え、そのなかには建物に特別な被害がないにもかかわらず、家具の転倒や散乱によって、逃げ遅れたり室内でケガを負った方も多数含まれています。
(中略)
この阪神淡路大震災における震度7の地域では、住宅の全半壊をまぬがれたにもかかわらず、全体の約6割の部屋で家具が転倒し、部屋全体に散乱したというデータがあります。
(中略)
つまり建物が無事でも、家具が転倒するとその下敷きになってケガをしたり、室内が散乱状態のために延焼火災から避難が遅れてしまうなど、居住者被害も大きくなるというわけです。
家具の転倒を防止するアイテムはホームセンターなどで多数販売されていますが、私たち“エムズホーム”がおすすめするのは、「造作家具」です。
空間に合わせてオーダーメイドされた家具は、無駄なデッドスペースがなく、壁や天井、床に固定されるため、転倒の心配がありません。
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新築住宅における”収納計画”の立て方は?スタイルの種類や考え方の手順について解説
エムズホームの多彩な防災オプション
“エムズホーム”は、耐震等級3相当の耐震性を標準仕様とし、震度7程度の地震が起きても大きく損傷しないように計画されています。
また、4人分・1週間分の食料品や飲料水などを収納できる「備蓄ストッカー」も標準装備されており、多くの方からご用命いただいております。
しかし、私たちの取り組みはそれだけではありません。
- ●損壊をさらに抑える制振材の設置
- ●停電時の電力自給装備(LDKでご家族4人が生活できる5.9kwまでの電力確保)
- ●断水時のトイレ水を確保するための50ℓ外部雨水タンクの設置
- ●トリプルブリッドシステム装備(ハイブリッドガス給湯・ハイブリッド蓄電・V2H)
これら多彩なオプションをご用意しています。
「災害に強い家」「防災に特化した家」をご要望の方は、メール・お電話にてご相談ください。
エムズホームの家は「高断熱・高気密」が標準仕様
私たち“エムズホーム”では、お客様の快適な暮らしを実現させるために、「高断熱・高気密」を標準仕様としています。
■ UA値が0.39以下
家の「室内と外気の熱の出入りのしやすさ」を表すUA値が0.39以下になるようにプランニングいたします。
特に、屋根・天井の断熱材は、高性能グラスウール310mmを使用し、冬場の寒さはもちろん、真夏に小屋裏(天井裏)に蓄えられる熱気が室内に伝わることを抑えます。
UA値が低いということは、空調効率がアップするということ。
“エムズホーム”で新築したオール電化住宅の電気代年額平均は122,640円(月額10,220円)と、省エネ性も立証されています。
■ Uw値が0.94以下
UA値が家全体の断熱性を示しているのに対して、Uw値は“窓”の断熱性を示す指標です。
窓は、外壁などよりも熱損失量が多く、重点的に断熱をしなくてはいけない場所。
ですから、“エムズホーム”では、「樹脂サッシ」+「断熱ガス入り金属膜トリプルガラス」を標準仕様としています。
ヒートブリッジ(熱橋)と呼ばれる“熱の出入り口”となりやすいアルミサッシにせず、熱伝導率の低い樹脂サッシにし、さらに最高峰の断熱性をもつトリプルガラスを入れることで、窓辺の温度差による不快感を抑え、結露の発生も防げます。
まとめ|防災に特化した住宅で安心・安全な暮らしを送りましょう
日本は世界でも有数の“災害大国”。
万が一に備えて、住宅の構造・間取り・設備・仕様を整えておかなくてはいけません。
ポイントを押さえて設計することで、確実に「災害に強い家」「防災に特化したい家」になります。
私たち“エムズホーム”では、災害に備えた標準仕様やオプションをご用意し、お客様ひとりひとりに寄り添った家づくりを、豊富な知識と経験を持つスタッフがお手伝いさせていただきます。
後悔のない家を建てたいという方は、メール・お電話にてご相談ください。
広島・島根で“災害に強い”家を建てたい方はエムズホームにご相談を
私たち“エムズホーム”は、広島県三次市を拠点に創業1967年から“愛着の持てる住まいづくり”をモットーに、「温熱環境」「光・空気環境」「デザイン性」を重視した高性能住宅の設計施工をしております。
【お客様への“3つのお約束”】
- 1.私たちは、ストレスなく過ごして頂ける住まいの環境を整え、豊かな暮らしへの支援をし続けます。
- 2.私たちは、健康で、安心して暮らせる家(性能)を、断熱、気密、換気、空調、通風、採光、日射等についてシミュレーションで可視化してご提案します。
- 3.私たちは、豊かに暮らすための考え方、住宅ローン、LCC(ライフサイクルコスト)、光熱費、収納、家事楽、室内環境、地域貢献等)賢く住まうための知識など)をアドバイス。理想の豊かな住まいづくりの実現を一緒に目指して参ります。
高性能住宅は、省エネで光熱費を抑えられるだけではなく、地球温暖化対策につながるなど、環境問題へも寄与できます。
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