家づくりガイド

2023.6.10

ZEH注文住宅自然素材高気密・高断熱

温熱環境の6つの要素と地域区分や断熱性能等級の関係

温熱環境が調ったZEH

新築の際には、温熱環境を調える為、省エネ住宅やZEHを検討される方も多いことと思います。その目安として断熱等性能等級や住宅性能評価があります。

地域区分に求められる断熱性や日射遮蔽、温熱環境と断熱等性能等級との関係、そして、少ないエネルギーで常に快適さが維持される省エネ住宅とZEHの違いについて確認していきましょう。

 

この記事のポイント
① 温熱環境が調った住宅は快適な暮らしができる家です。
② 温熱環境のうち自然による要素に関しては、新築時に対策する必要があります。
③ 住宅性能と空気を循環させる設計・間取りと、自然素材との組み合わせが温熱環境を向上させます。

 

温熱環境とは?

この事例を詳しくご覧いただけます。
>>>60’s stage 安芸高田市吉田町 楽しく心豊かに暮らす家

 

私達が感じる暑さ、寒さは、気温と室温、湿度、体感温度によって変わります。そして良い温熱環境とは、室温と体感温度に差がなく、常に快適に過ごせる環境を指します。その温熱環境には4つの環境的要素と2つの人的要素、併せて6つの要素が関わっています。

1 気温・室温

季節に応じて変化する外気温と外気温の影響によって変化する室温を示す数値です。天気予報や温度計で知ることができます。

2 湿度

室内の水蒸気の量を示す数値です。環境的要素のひとつですが、内装素材や設計、間取り、空調装置によって調整できます。湿度が高くなるとジメジメして室温より蒸し暑く感じ、乾燥すると肌寒く感じるなど、体感温度への影響があります。

3 気流

空気の流れです。冷暖房や空調の機器によって快適さが変わり、設計と間取りによって空気の流れが変わります。

4 放射

太陽光から生まれる遠赤外線による熱が室温に与える影響です。

5 代謝量

私たちが生命を維持する為に消費するエネルギーの量です。体重による基礎代謝量の他に運動によって変わる身体活動レベルがあり、どちらも快適に感じる室温に影響します。

推定エネルギー必要量は、エネルギー消費量を計るもっとも正確な手法である「二重標識水法」という方法で導き出されます。
1日に必要な推定エネルギー必要量 = ①基礎代謝量 × ②身体活動レベル

引用:日本医師会 あなたの「1日に必要な推定エネルギー必要量」は?

6 着衣量

人が見につけている衣服の量です。衣服の量で体感温度を調節できます。

この6つの要素のうち、新築時に対策しなくてはならない要素は、1~4です。

それぞれの要素はお互いに影響し合ってより良い室内環境を生み出します。それでは具体的にどのような対策が1~4の要素を満たせるのでしょうか?

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温熱環境を調える地域区分の基準に則した断熱性能

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>>>M’s style 東城町 薪ストーブのある家

断熱性能は温熱環境要素1の室温に影響します。断熱性の高さは断熱等性能等級を目安にできます。断熱等性能等級とは、気候によって分けられている地域区分ごとに定められているUA値とηAC値の基準による等級です。

広島県三次市の地域区分5、島根県出雲市と大田市6の断熱等性能等級別数値を確認しておきましょう。

UA値(外皮平均熱貫流率)とηAC値(冷房期の平均日射熱取得率)

地域区分5 広島県三次市

等級7 等級6 等級5 等級4
UA値 0.26 0.46 0.60 0.87
ηAC値 3.0 3.0 3.0 3.0

地域区分6 島根県出雲市・大田市

等級7 等級6 等級5 等級4
UA値 0.26 0.46 0.60 0.87
ηAC値 2.8 2.8 2.8 2.8

 

少ないエネルギーで快適な温度を維持する条件には断熱と気密・日射遮蔽が挙げられます。「冬は暖房の熱を逃さず、夏は熱を侵入させない」断熱性と日射遮蔽、「冬は冷気を侵入させず、夏は涼しさを逃がさない」気密性の組み合わせが、家の中を魔法瓶のような状態にします。

その結果、外気温に影響されず、快適な室温が維持できる温熱環境が調います。この状態を数値にした基準が断熱等性能等級です。等級が上がるほど温熱環境が向上します。

現時点では、新築住宅の断熱等性能等級に対する義務は定められていませんが、2025年以降は断熱性能等級4以上が義務化される予定です。

家は長く住む場所ですので、いつまでも快適な温熱環境が維持されることはもちろん、法改正があっても資産価値が低下しないことも大切です。その為、今後の新築住宅には、最低限4、理想は6~7の等級に当たる断熱性能が求められます。

湿度の調整に役立つ自然素材の内装

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>>>Diolive 十日市東の家

 

温熱環境の要素2湿度は、空気環境と体感温度に影響があります。このうち空気環境は家族の健康に影響し、体感温度は快適性と省エネ性に影響します。

そして自然素材には調湿性があり、適切な湿度調える働きが温熱環境をより良くします。

自然素材には無垢材や塗り壁、瓦、畳、紙などが挙げられます。どの素材も程度の差はありますが、調湿性と通気性を持っています。今後のG3×コンパクトの家で採用予定の紙クロスオガファーザーは、自然素材の中でも特に調湿性の高い自然素材です。

空気環境

湿度が高くなるとカビやダニが発生しやすくなり、家族のアレルギー発症のリスクが生まれます。自然素材は有害な化学物質を揮発させない良さもあるので、きれいな空気が維持されます。

体感温度

湿度が高まると冷房で涼しくなっている部屋の中でも蒸暑く感じ、快適さが損なわれます。乾燥しすぎると、暖まっている部屋の中でも肌寒さを感じます。

その結果、エアコンの設定温度を必要以上にあげたり下げたりする為、省エネ性も低下してしまいます。

自然素材の内装によって湿度が程よく調えられると、温熱環境と空気環境が向上します。

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空気を循環させる間取りと気流(空気の流れ)・ふく射熱

空気が循環する間取り

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>>>60’sstage 庄原の家 家具のある暮らし

 

断熱性と気密性で魔法瓶のような状態になった家の中では、空気の流れが良くなるほど、少ない台数の冷暖房機器で、暖かさと涼しさが家中を循環し、温熱環境を向上させます。

吹き抜けやスケルトン階段、LDKを区切らず繋げたりする間取りなどの設計の工夫が、空気の流れを良くします。

また、ふく射熱を活用できる間取り設計も温熱環境の向上に役立ちます。空気を介さずに伝わるふく射熱は、室内の金属以外のほとんどの物から高い方から低い方へと伝わってきます。このふく射熱による室温の変化に配慮した設計は温熱環境を向上させます。

省エネ住宅とZEHの違い

三次市工務店 ZEH

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>>>trip ZEH 十日市東の家

 

省エネ住宅もZEHも優れた温熱環境を備えた住宅です。省エネ住宅とは、断熱性・気密性・日射遮蔽によって少ないエネルギーで快適な環境が調う住宅を指します。

住宅の省エネルギー基準

「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律」(建築物省エネ法)により、住宅の建築主に対して、一定の基準以上の省エネルギー性能の実現に対する努力義務を課しているのが「住宅の省エネルギー基準」です。
昭和55年に省エネ法にて制定され、平成27年には建築物省エネ法に移行されていますが、法律の改正ごとに強化されてきました。

従来は、断熱性能や日射遮蔽性能など、住宅の外皮の性能を評価するものでしたが、平成25年に改正された現行の基準においては、外皮性能に加えて、住宅全体で使用するエネルギー量の二面から住宅の省エネルギー性能を評価するようになりました。
日本全国を気候条件に応じて8つの地域に分け、その地域区分ごとに基準値が示されています。

引用:経済産業省 資源エネルギー庁 住宅による省エネ  省エネルギー住宅とは

 

ZEHは、それに加えて、家庭で消費するエネルギーと家庭で創り出すエネルギーをプラスマイナス0にする住宅を指します。

 

新築時の温熱環境計画によって、暮らしの快適さと冷暖房で消費されるエネルギーの量は変わってきます。家計を圧迫せずに快適な環境が調う家・自然素材がきれいな空気環境とおしゃれな空間を生み出す家を計画される際には、メール・お電話にてお問合せください。

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エムズホームは広島・島根で快適なマイホームを建てています!

広島・島根で快適なマイホームを建てるエムズホーム

私たち“エムズホーム”は、広島県三次市を拠点に創業1967年から“愛着の持てる住まいづくり”をモットーに、「温熱環境」「光・空気環境」「デザイン性」を重視した高性能住宅の設計施工をしております。

 

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【お客様への“3つのお約束”】

  • 1.私たちは、ストレスなく過ごして頂ける住まいの環境を整え、豊かな暮らしへの支援をし続けます。
  • 2.私たちは、健康で、安心して暮らせる家(性能)を、断熱、気密、換気、空調、通風、採光、日射等についてシミュレーションで可視化してご提案します。
  • 3.私たちは、豊かに暮らすための考え方、住宅ローン、LCC(ライフサイクルコスト)、光熱費、収納、家事楽、室内環境、地域貢献等)賢く住まうための知識など)をアドバイス。理想の豊かな住まいづくりの実現を一緒に目指して参ります。

 

 

高性能住宅は、省エネで光熱費を抑えられるだけではなく、地球温暖化対策につながるなど、環境問題へも寄与できます。

一生に一度の大きな買い物である「マイホーム新築」だからこそ、“高性能 × デザイン”の両方にこだわってみませんか?

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期間 2023年7月8日(土)9日(日)
時間 10:00~16:00
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著者情報

小谷 幸裕

小谷 幸裕マスダランドビル株式会社 代表取締役社長

資格:一級建築施工管理技士・二級建築士・インテリアコーディネーター
現場監督を経て住宅の高気密高断熱に対し技術職として
長く経験を積んでまいりました

2019年に代表取締役就任
2023年初のHEAT20 G2・G3の家完成
各部屋の温度差が少なく、独自の全館空調を導入した
現在実データを収集し、心地よさを検証中
2024年7度年連続
ハウスオブザイヤーインエナジー2023受賞
初の全国2位の優秀企業賞を受賞

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